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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):H2Oリテイ、マツキヨHD、エイチーム、大正薬HD

■H2Oリテイ <8242>  2,614円  +85 円 (+3.4%)  本日終値
 日本百貨店協会は19日、10月の全国百貨店売上高を発表。店舗数調整後の売上高総額は4974億円となり、前年同月比4.2%増、7カ月連続でプラスを計上。同協会では、2度の台風上陸の影響を受けた昨年に比べ、気候に恵まれたことを挙げており、地区別では東京(7.4%増)、大阪(6.9%増)など、全18地区のうち16地区がプラスを記録。訪日外国人動向は、購買客数が94.1%増、売上高は96%増となり、33カ月連続のプラスとなった。これを受け百貨店関連は、全面安の中、高安まちまちになるなど、相対的に強い格好。エイチ・ツー・オーリテイリング<8242>、松屋<8237>、J.フロントリテイリング<3086>などがプラス圏で推移している。

■マツキヨHD <3088>  6,560円  +200 円 (+3.1%)  本日終値
 マツモトキヨシホールディングス<3088>が一時前日比5%高に買われたほか、ツルハホールディングス<3391>、カワチ薬品<2664>などドラッグストアが総じて買いを集めている。10月の訪日外客数は前年同月比43.8%増の182万9300人と10月の過去最高であった昨年の127万1700人を大幅に更新、中国人観光客を中心とした「爆買い」対象の筆頭となっている同業界は好収益環境が再び意識されている。また、厚生労働省と財務省が、市販薬を一定額以上購入した場合に所得税を減らすことができる制度を新設する方針がメディアを通じ伝わっており、これも株価にポジティブ材料として物色人気を呼び込んでいる。

■大日本塗料 <4611>  207円  +6 円 (+3.0%)  本日終値
 大日本塗料<4611>が高い。建材や重防食など総合塗料メーカーとして幅広いテリトリーで実績を積み上げている。構造物分野の出荷が会社側の想定を上回っており、橋梁など鋼構造物分野では塗布形素地調整軽減剤「サビシャット」など高付加価値製品が収益を牽引する。また、同社の塗料は新幹線700系のぞみにも使われている。新幹線は日本の看板技術であり、日本が輸出を目指す米テキサス州の高速鉄道の建設計画で官民ファンドが数十億円を出資するとの報道が流れるなか、関連銘柄の一角として株価を刺激しているとの見方もあるようだ。16年3月期営業利益段階は54億5000万円と従来予想の49億円から上方修正、PERも9倍近辺で水準訂正余地を暗示している。

■エイチーム <3662>  1,890円  +51 円 (+2.8%)  本日終値
 エイチーム<3662>が続伸。同社は19日、台湾の艾玩天地(IWPLAY)とスマートフォン向け爽快ひっぱり大戦アクション「三国大戦スマッシュ!」の繁体字圏(台湾、香港、マカオ)配信における独占ライセンス契約を締結したことを発表した。「三国大戦スマッシュ!」の繁体字圏への配信について、IWPLAY社がカルチャライズを含む運営や配信、マーケティングを行う。台湾・香港・マカオの通信環境、端末、ユーザーの嗜好に合わせた開発を行い、主要アプリ配信チャネルと連携し、今冬配信を開始する予定。

■大正薬HD <4581>  8,290円  +140 円 (+1.7%)  本日終値
 大正製薬ホールディングス<4581>が続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券では、2016~18年の薬価改定、2017年の消費増税で、今後数年の業績が低迷する可能性が高いと指摘。海外事業など次の成長ドライバーが浮上するまでは投資魅力が低いと考え、新製品は一進一退と解説。レーティングを「イコールウエイト」から「アンダーウエイト」に、目標株価を8000円から7100円に引き下げている。

■DMG森精機 <6141>  1,604円  +26 円 (+1.7%)  本日終値
 19日、DMG森精機 <6141> が発行済み株式数(自社株を除く)の9.64%にあたる1280万株(金額で201億9840万円)を上限に、20日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は19日終値の1578円)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。独子会社のDMG MORI(旧ギルデマイスター)が保有する同社の全株式を買い取る。

■ラオックス <8202>  309円  +5 円 (+1.6%)  本日終値
 ラオックス<8202>が3日ぶりに反発。訪日外国人客数が記録的な伸びを背景に業績を伸ばしているインバウンド需要銘柄として7月には564円の高値をつけたが、今月初旬には一時300円割れまで下落している。ラオックスが19日に発表した10月の月次販売動向は、国内全店売上高が前年同月比84%増と好調。ただ、市場では既にインバウンド関連銘柄は、好業績も株価に織り込み済みとみられているようだ。また、ラオックスの信用売り残が急増、13日現在で457万株増え3472万株になっている。インバウンド関連で買われた周辺銘柄では、エイチ・アイ・エス<9603>が8月高値4765円から現在4010円と大幅に高値から調整、三越伊勢丹ホールディングス<3099>は7月高値2395円から現在は1900円を下回る水準で大幅に調整している。これらの株価チャートからもインバウンド関連はピークアウトした可能性がある。

■不二製油グループ本社 <2607>  1,833円  +20 円 (+1.1%)  本日終値
 不二製油グループ本社<2607>が反発。きょうは、SMBC日興証券がリリースしたリポートで目標株価をアップデートしていることが確認されている。SMBC日興証券では、19日付けで「目標株価を22.8%引き上げるが、カタリスト不足で投資評価『2』」とのリポートをリリースした。従来の目標株価1490円から1830円に引き上げている。ただ、時価が既に1800円台となっており、特に新しい買い材料としては物足りないとの印象のようだ。

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