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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ルネサス、USEN、セイコーHD、GMO-PG

■ルネサス <6723>  761円  +74 円 (+10.8%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位
 ルネサスエレクトロニクス<6723>が一時ストップ高。市場では独半導体大手のインフィニオン・テクノロジーズ同社への出資に関心を示していると一部で報じられ、これが買い人気を誘ったもよう。同社の15年4~9月期決算は最終利益が前年同期比64%増の574億円と回復が顕著だが、10~12月期に急減速するとの見通しを会社側が示したことで11月2日に気配値のまま水準を大きく切り下げる下落に見舞われた。時価は真空地帯を駆け上がり、その時に開けたマドを一気に埋める上げ足をみせている。

■USEN <4842>  336円  +25 円 (+8.0%)  本日終値
 19日、USEN <4842> [JQ]が、子会社のアルメックスが人工知能を活用した次世代型ソーシャルロボット開発を手掛けるユニロボットと資本業務提携すると発表したことが買い材料。ユニロボットは個人の趣味・嗜好・生活習慣を学習し、家族間の交流の促進や生活を支援するパートナーロボット「UNIBO」を開発している。提携により、両社は法人向けサービスの商品化に向けて製品開発や販売で協業する。資本面では、同社はユニロボットが実施する第三者割当増資を引き受け、ユニロボット株2143株を取得する。発表を受けて、相乗効果の創出や競争力強化による将来的な業績への寄与に期待する買いが向かった。

■セイコーHD <8050>  828円  +51 円 (+6.6%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 セイコーホールディングス<8050>が急伸、年初来高値を更新した。訪日外国人観光客は10月に前年同月比44%増の182万9000人と単月では7月に次ぐ高水準となり、インバウンド需要健在を印象づけた。そのなか、同社も主力の高級時計がその恩恵を享受しており、15年4~9月期は営業利益段階で前期比1.5倍に急拡大した。また、銀座の中心に「和光」を擁し含み資産株に位置付けられる一方、ROEが28%強と高く、機関投資家の買いニーズも強く意識されている。直近では20日付でフィデリティ投信が5%超の大株主に浮上しており、買い人気が増幅されている。

■GMO-PG <3769>  5,570円  +340 円 (+6.5%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 GMOペイメントゲートウェイ<3769>が新値追い。同社は19日、不正なクレジットカード決済を事前に検知する「不正防止サービス(ReD)」の提供を開始したと発表。総合決済サービス「PGマルチペイメントサービス」のユーザー拡大などが期待されているようだ。GMOインターネット<9449>のクラウドプラットフォーム「ConoHa byGMO」での提供を始めたのに続き、来年1月から一般申し込み受け付けを開始する予定。同社ではEC事業者のクレジットカード決済に関わるセキュリティー対策に注力しており、今回のサービス提供で決済前・決済時・決済後の全段階でセキュリティー対策を提供することが可能となった。

■日本通信 <9424>  306円  +18 円 (+6.3%)  本日終値
 日本通信<9424>が続伸。同社は19日、訪日外国人向けのプリペイドのSIMカード「b-mobile VISITOR SIM 14Days」を26日から、データ量無制限で発売することを発表した。他社の訪日外国人向けSIMカードがデータ量に制限を加えることで低価格を実現しているなかで、今回、同社は税込み2380円でLTE通信を14日間、データ量無制限で利用することを可能にした。困った時には英語で相談できるよう朝7時からの専用コールセンターを開設するなどサービスも充実しており、ニーズが高まりそうだ。

■オカモト <5122>  1,033円  +45 円 (+4.6%)  本日終値
 オカモト<5122>が大幅続伸。その薄さや強度など品質面の高さで群を抜く日本製コンドームは中国などアジア新興国で需要が高水準、訪日客の「爆買い」対象ともなっており、インバウンド関連の有力銘柄に位置付けられている。ここ中国の一人っ子政策廃止を受け、売りを浴びたが、市場では過剰反応との見方も強かった。先日発表された10月の訪日外客数は前年同月比43.8%増の182万9300人と10月の過去最高であった昨年の127万1700人を大幅に更新したこともあって、前日から買い戻す動きが顕在化している。

■アイチコーポレーション <6345>  902円  +37 円 (+4.3%)  本日終値
 アイチコーポレーション<6345>が大幅高で4連騰。「ここ好業績を見込んだ個人投資家の買いが活発化」(国内証券)しており、連日の新高値で2008年2月以来7年9カ月ぶりに900円台に乗せてきた。高所作業車メーカーの国内最大手、主力の電力業界向けは電力工事の増加傾向を映し回復歩調が鮮明。高層ビルの屋内作業向けも伸びており、レンタル業界向け需要も高原状態が続いている。16年3月期最終利益は前期比4割増の43億円を計画しているが、「上期時点の受注残は前年同期比4割増の水準」(業界アナリスト)で一段の増額期待が株高の原動力となっている。

■神戸物産 <3038>  4,890円  +170 円 (+3.6%)  本日終値
 神戸物産<3038>が続伸。同社は19日の取引終了後、10月の月次実績を発表。「業務スーパー」店舗への出荷実績は、既存店で前年同月比9.0%増、全店では同11.7%増となっており、これを好感する動き。同月の全体売上高は前年同月比12.2%増の188億2600万円となった。

■カルビー <2229>  4,990円  +170 円 (+3.5%)  本日終値
 カルビー<2229>が続伸。きょうは、JPモルガン証券がレーティング「オーバーウエイト」を継続、目標株価を5200円から5800円に引き上げ、クレディ・スイス証券はレーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を3800円から4600円に引き上げている。このほか、英系大手証券でもレーティング「アンダーウエイト」継続ながら、目標株価を3800円から3900円に引き上げ。クレディ・スイス証券では、「第2四半期決算が想定以上に復調し、業績面での最悪期は脱した」と見ており、英系大手証券では「利益率の改善が順調に進捗したが故に、構造的に更なる収益性改善はハードルが高い」との見解を示している。

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