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【経済】中国:狩猟象牙の持ち込みも禁止、野生動物の保護強化


国家林業局は15日、狩猟行為によってアフリカで得られた象牙類の輸入を一時的に禁じると発表した。2016年10月15日までの措置とする。北京青年報などが伝えた。
売買取引された象牙は、中国への持ち込みがこれまでも禁止されていた。ただ、狩猟で取得した記念品と申告した場合、多くの証明書を必要とするものの、「象牙」を含む「標本類」の持ち込みが合法的に可能となっていた。
中国富裕層の一部は、30万~50万米ドルの費用をかけて渡航・狩猟。「法の抜け穴」をかいくぐる形で、象牙を持ち帰る例がみられていた。
法を犯した密輸入だけでなく、中国はこのほか、毎年数万トンに上る象牙を合法的に輸入している。中国は1981年になって、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)に加わった。ただ、「象牙取引を推進する目的ではなく、伝統彫刻という文明遺産を継承するため」という名目で各国を説き伏せ、アフリカ南部3カ国から象牙を輸入し続けている。2008年以降、毎年の輸入枠を5トンに設定。国家林業局と国家工商行政管理総局が指定した販売場所を通じ、合法的に売買できるようになった。北京だけでも、30社を超える業者が存在する。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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