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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソニー、スタートトゥ、富士重、良品計画

■東京応化工業 <4186>  3,160円  +163 円 (+5.4%)  本日終値
 東京応化工業<4186>が6日ぶりに反発。ドイツ証券は29日、同社株の投資評価を新規「バイ」とし、目標株価を3800円に設定した。3D NAND厚膜レジスト用KrFレジストの立ち上がりやArFレジストの顧客内シェアの拡大などで、来期に向けた増益確度は高いとみている。16年3月期の連結営業利益は133億円と会社計画と同水準だが、17年3月期は165億円への大幅増益を予想している。同社は、リーマン・ショック後に不採算の装置事業を縮小し、高収益分野にリソースを集中しており、「構造改革を経て、高い収益性・成長率を誇る優良企業に変貌」していることを再評価している。

■ソニー <6758>  2,898.5円  +145 円 (+5.3%)  本日終値
 ソニー<6758>が急反発。ゴールドマン・サックス証券では、高リスクの事業整理を進める一方、想像以上の速度でプレイステーション、音楽カタログ、インドのメディアネットワーク、差別化されたCMOSへ投資を進めたことを評価。同社のリスクと成長ポテンシャルのバランスは格段に改善したとみて、世界のエンタメ大手らしい利益水準へ向かうと解説。レーティング「コンビクション買い」、目標株価4200円でカバレッジを再開している。

■スタートトゥデイ <3092>  3,940円  +195 円 (+5.2%)  本日終値
 スタートトゥデイ<3092>が大幅反発。SMBC日興証券が29日付で投資判断「2」を継続しつつ、目標株価を3580円から4000円に引き上げており、これを好材料視した買いが入っているようだ。商品取扱高の伸び率の回復や、エービーシー・マート<2670>がZOZOTOWN内に受託ショップとして出店するなど、取扱高加速の試みがみられること、さらに、ブランドミクスの改善によりコミッションレートの上昇が継続していることなどを理由に、16年3月期の営業利益予想を181億円から194億円(会社予想191億4000万円)へ、17年3月期を同228億円から249億円へ引き上げたことが要因としている。

■富士重工業 <7270>  4,283円  +212 円 (+5.2%)  本日終値
 UBS証券の自動車セクターの決算プレビューでは、新興国エクスポージャーが低く、ドル・円エクスポージャーが大半の富士重工業<7270>は営業利益率17%超と絶好調維持を予想。トヨタ自動車<7203>は小売台数が前年比減となるも、営業利益率は11%台と過去最高更新を見込み、両社とも為替影響を除くと前年比横ばいと解説。スズキ<7269>はインド好調、日本・アセアン低迷に変化がなく、第1四半期比較では、円に対するルピー安と季節性の固定費・経費増がマイナス要因、フォルクスワーゲン関連で約4000億円のキャッシュアウトとなり、今後は単独BS改善のための資金調達方法が注目されると指摘。ホンダ<7267>は小型SUVの世界的な販売好調で、為替・品質コストを除いても増益トレンド。ドル高や新興国通貨安影響が下期懸念材料と分析している。

■三洋化成工業 <4471>  802円  +39 円 (+5.1%)  本日終値
 29日、三洋化 <4471> が子会社SDPグローバルがマレーシアに高吸水性樹脂の製造販売を手掛ける子会社を設立すると発表したことが買い材料視された。高吸水性樹脂は主に紙おむつの原料として需要が拡大しており、生活水準の向上で子供用紙おむつの普及が進むアセアン地域の需要に対応する。操業は18年3月期第2四半期を予定している。発表を受けて、基盤事業である高吸水性樹脂の販売拡大による将来的な業績への寄与に期待する買いが向かった。

■ネクスト <2120>  943円  +44 円 (+4.9%)  本日終値
 ネクスト<2120>が急反発。三大都市圏の商業地の地価回復が顕著となっており、これと連動するかたちで首都圏ではオフィス空室率の改善が進行、賃貸住宅市場も活性化している。同社は国内では不動産事業者向け広告会社のアクセリオン社を5月に買収し新築分野を強化、海外では昨年傘下に収めた世界46カ国でサイト運営するトロビット社とのシナジーもあって、16年3月期営業利益は前期比87%増と高変化を見込む。米投資会社のワサッチ・アドバイザーズが7月22日の大量保有報告で同社の5%超の大株主に浮上したことが判明したが、その後今月3日にはさらに買い増す動きが確認されており、海外ファンドの執拗な買いも株高思惑を醸成している。

■良品計画 <7453>  24,320円  +1,080 円 (+4.7%)  本日終値
 良品計画<7453>が堅調。SMBC日興証券が29日付で投資判断「2」を継続し、目標株価を2万2000円から2万5500円へ引き上げたことが好材料視されている。同証券では、中国事業の売り上げと収益性改善が牽引し、6~8月の営業利益は76億円になったと予想。その結果、上期の営業利益は171億円と、7月修正時の会社計画149億円を上振れて着地したと予想しており、これが目標株価引き上げの要因としている。

■月島機械 <6332>  992円  +42 円 (+4.4%)  本日終値
 月島機械<6332>が反発。上下水道の汚泥処理で高実績を有し、次世代型汚泥焼却システムなど大型案件工事の進捗により16年3月期営業利益は前期比4.3%増の55億円予想と6期連続の増益路線を走る。下期以降は高採算の焼却設備関連の収益貢献も期待されている。16年4月からの電力小売り全面自由化をにらみバイオガス発電事業にも参入、新電力として新境地を開拓していく構えだ。「PBR0.7倍台はバリュエーション面から波乱相場でも強みを発揮しやすい」(国内証券)と指摘されている。

■キーエンス <6861>  53,200円  +2,250 円 (+4.4%)  本日終値
 キーエンス<6861>が大幅反発。UBS証券が目標株価を引き下げているものの、ポジティブな内容のリポートをリリースしている。同証券は同社について、「事業環境こそマクロ景気の影響を受けようが、相対的な強みが維持されるという点で大きな認識に今後も違いはない」としたうえで、「今後、中国のFA化は単純な合理化・省力化から質の高まりが予想され、ローエンドボリューム分野が縮小、同社の手掛けるハイエンド分野は市場拡大が見込まれる」としている。目標株価を7万5000円から6万8000円へ引き下げているものの、レーティング「バイ」を継続している。

■エーザイ <4523>  7,030円  +270 円 (+4.0%)  本日終値
 30日朝、エーザイ <4523> が業績修正(国際会計基準=IFRS)を発表。16年3月期上期(4-9月)の連結税引き前利益を従来予想の84億円→140億円に66.7%上方修正。減益率が48.6%減→14.3%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。費用の効率化を進めたことで、販管費や研究開発費などが想定を下回ることが利益を押し上げる。

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