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【経済】中国:饅頭からアルミ検出相次ぐ、黒竜江省当局が一斉検査へ


黒竜江省の食品薬品監督管理局は9月末までの間、饅頭(マントウ)を販売する飲食店などを対象に、一斉検査を実施する予定だ。国内でこのところ、饅頭からアルミニウムの検出が相次いでいることが背景にある。省当局は違法添加物の使用や、食品添加物の乱用を厳しく取り締まる方針。黒竜江省の地元紙・新晩報などが伝えた。
同紙記者は今年7月、省内で調査を実施していた。10カ所の飲食店から饅頭を購入し、東北林業大学に成分調査を依頼。その結果、10個のうち4個からアルミニウム成分が検出されたという。
中国北部では、饅頭や餃子など、小麦粉を原料とする「麺食」が主食。国家食品安全リスクセンターが発表したリポートによれば、北部の住民のうち、アルミニウム摂取量が国際基準を上回った調査対象は全体の60.1%に上っている。また、国内の一部地域で、「麺食」のアルミニウム含有量が1キロあたり149ミリグラムに達していることも判明。このような“アルミ饅頭”を1週間で合計1キロ食べると、アルミニウム摂取量が基準を超える計算だ。
アルミニウムが含まれている膨脹剤の使用が原因。このような膨脹剤の使用は禁止されているが、饅頭の見た目や食感をよくするために、アルミニウム成分を含む膨脹剤を生地に混ぜる飲食店が後を絶たない状況だ。アルミニウムは体内で蓄積され、長期的な過度摂取は脳、肝臓、骨に害を及ぼす恐れがある。特に児童や高齢者が受ける悪影響が大きい。知的発達の遅れ、運動機能障害、認知症などを誘発する可能性もあるという。
中国では今年10月から、食品の安全を犯す犯罪行為に厳罰を科すことなどを盛り込んだ改正食品安全法が施行される見込み。違法な添加物を使用した場合、商品価格の15~30倍に相当する罰金を支払わせる。悪質なケースに対しては、刑事責任も追及する構えだ。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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