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【特集】<話題の焦点>=進化するAI関連、ビッグデータ時代の担い手

 IT社会の急速な進展は我々の日常の風景において「モノのインターネット」いわゆるIoTの本格的な普及を促している。そして、あらゆるものとインターネットをつなぐというコンセプトは、ネットワーク上を膨大なデータが行き交うビッグデータ時代の到来とイコールで結ばれる。人間の脳では処理不可能な領域でさらに爆発的に増えた情報量。これを読み込み、最適な選択や判断を下すAI(人工知能)は、株式市場でも有力テーマとして浮上する気配がある。

 従来型のコンピューターは、計算能力がずば抜けていても、プログラミングされた範囲で一定の動作を繰り返す、いわゆる池の中のクジラであった。しかし、今は人間と同様に「学習して進化する」ことができるステージまで飛躍的な前進を果たしている。ビッグデータの活用に伴い圧倒的な情報処理能力に翼が生えた状態、本来ソフトの役割を担う人間を必要とせずに、コンピューターが実社会に飛翔する世界がすぐそこまで来ている。

 新時代の象徴となるのが、人間の脳を模したニューラルネットワークを駆使したディープラーニング(深層学習)だ。情報の「入力層」と「出力層」の間に隠れた「中間層」を厚くして多層構造とすることでコンピューターの識別能力を人間に近づけることが可能となる。これが、AIにとって加速的進化をもたらすとともに、米IT大手をはじめ、今をビジネスチャンスととらえる企業の呼び水ともなっている。

 統計アルゴリズムを活用したAI製品を、子会社を通じてシリーズで提供するテクノスジャパン<3666>や、AIによる特許情報の評価ソフトを手掛け、AIでメールを解析し内部犯行などを防止するソフトを開発したUBIC<2158>などは関連有力株としてマーク。

 また、ビッグデータ分析でマーケット支援を手掛けるホットリンク<3680>や、ディープラーニングを活用した画像フィルタリングサービスを展開するデータセクション<3905>にも注目。

 さらに、人工知能研究所を設立し、積極的に同分野を深耕するKADOKAWA・DWANGO<9468>も市場の熱い視線を集めている。

◆要注目のAI関連5銘柄

 銘柄<コード>    今期営業利益(予)  株価

UBIC<2158>      600     791
テクノスジャパン<3666>  500    2757
ホットリンク<3680>    208     727
データセクション<3905>   17     650
角川ドワンゴ<9468>   7000    1683

※株価は8月7日現在(単位:百万円、円)

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

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