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【市況】<株式トピックス>=明治HD、森永菓がそろって急騰

 6日の東京株式市場は、前日のNY外国為替市場で一時1ドル=125円台に入る円安・ドル高の進行が追い風となり、株式市場でも買い優勢。日経平均株価は一時、2万800円を超える場面があったものの、大引けにかけて伸び悩み、終値は前日比50円38銭高の2万664円44銭と小幅続伸ながら、この日の安値で引けた。ただ、東証1部の売買代金は、3兆875億円と3兆円の大台をキープした。

 きょう市場関係者のあいだ話題となったのは、いつもは“ディフェンシブストック”として市場で地味な扱いを受けている食品業界の大手明治ホールディングス<2269>と森永製菓<2201>がそろって大商いを伴って急騰を演じたことだ。

 明治ホールディングス<2269>は急伸し上場来高値で2万円乗せ。終値は、前日比3010円高の2万720円。同社は5日取引終了後、16年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高を1兆1940億円から1兆2060億円(前期比3.9%増)へ、営業利益を520億円から600億円(同16.4%増)へと増額した。4~6月期はプロバイオティクスヨーグルトなど主力商品群の売り上げが好調だったほか、粉ミルクが訪日外国人の「爆買い」対象となっている。「アミノコラーゲン」など美容健康食品も収益に寄与し、会社側想定を上回る増益となった。これを受けて通期見通しも上方修正した。また、同社は9月末の株主を対象に1株を2株にする株式分割も発表、これにより流動性向上と投資家層の拡大を図る方針で、これも物色人気を増幅させている。

 森永製菓<2201>の終値は、前日比100円ストップ高の655円。同社が5日の取引終了後に発表した4~6月期決算は連結純利益が前年同期比4.1倍の23億6700万円と大幅増益。ゼリー飲料の「ウイダーinゼリー」が大きく伸びたほか、「ハイチュウ」などが好調だった。この決算発表を受け、野村証券は同社株の「バイ」を継続するとともに、目標株価を520円から710円に引き上げた。同証券では「予想をはるかに上回る好決算」と指摘。「収益性の改善は一過性ではない」としており、中期的に「ハイチュウ」の米国展開と国内の工場再編に注目している。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

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