【経済】安川電機、中国の美的集団と提携、ロボット需要の拡大見込む
中国の家電メーカー美的集団(000333/SZ)がロボット産業に新規参入する。世界的大手の安川電<6506>と提携し、ロボット需要の拡大が期待される中国市場を開拓する考えだ。美的は今後、伝統的な家電産業を脱却し、「インターネット化」「スマート化」を進めていく方針という。現地メディアが5日伝えた。
美的と安川電機はこのほど、広東省仏山市に合弁会社を設立することで合意。産業用ロボットの「広東安川美的工業機器人公司」と、サービスロボットの「広東美的安川服務機器人公司」の2社体制とする方針だ。資本金は各2000万人民元(約4億円)。それぞれ2015年10月、16年3月の設立を予定している。
産業用ロボットの工業機器人公司は安川電機が51.0%を出資し、支配権を握る。一方、サービスロボットの服務機器人公司は美的が60.1%を出資する運びだ。うち服務機器人公司について、美的はまず安川電機の技術を応用し、徐々に実績を積み上げていく考え。
安川電機は年間でロボット30万台を売り上げる世界的大手。特に産業用ロボットのサーボモーター技術に強みを持つ。同社は5日発表したリリースのなかで、家電生産で大きなシェアを占める中国で近年、自動化に対するニーズが急速に高まっていると説明。また、中国でも先進国と同様に少子高齢化が進むなか、リハビリや介護におけるサービスロボットの需要も拡大していると強調した。
中国のロボット需要は、2年連続で世界トップ。13年の国内ロボット販売台数は、前年比41%増の3万6500台(世界全体の20.5%)に拡大した。14年は55%増の5万7000台(同約25%)に膨らんでいる。
【亜州IR】
《ZN》
提供:フィスコ