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【特集】<話題の焦点>=景気回復でもお小遣い減る、過去2番目に低い金額

 アベノミクスのおかげで日本経済もようやく復調、世の中ではボーナスが増えたとか給与が上がったとか景気のいい話が伝わってくる。そんななか、新生銀行が6月29日に発表した「2015年サラリーマンのお小遣い調査」では、ちょっと悲しい現実が見えてきた。

 この調査は、新生銀行が例年発表するもの。なんと、好調景気を反映してサラリーマンの小遣いが増えているかと思いきや、男性会社員のお小遣い額は3万7642円と前年比1930円減少。1979年の調査開始以来、過去2番目に低い金額(最低額は1982年の3万4100円)だったというから驚きだ。

 「年代別では、20代、30代はほぼ昨年の水準を維持したものの、40代、50代は4000円以上の減額となり、養育費・教育費などの家計への負担感がお父さんのお小遣いを直撃したものと考えられる」と同社では分析している。

 昼食代は3年連続上昇し、昨年の541円から601円に上昇。ただし、「これは消費税や物価の上昇によって、外食などの値上げが広がったことによるもの」としている。

 この調査から、収入は増えても家計を握る奥方の財布の紐はなかなか緩まないことが、推測できる。もはや、お父さんは景気云々ではなく自己防衛に走らざるを得ない。

 小遣いは少ないが、やはり帰りには“一杯軽くやりたい”というお父さんが増えれば、やはり「ちょい飲み関連株」に注目が集まる。

 「吉呑み」が話題の吉野家ホールディングス<9861>、ハイデイ日高<7611>も帰宅時間はちょい飲みの聖地と化している。サイゼリヤ<7581>やファミレス各社も注力するが、さすがに帰宅途中のお父さんがぷらっと一人顔を出すのはちょっと厳しいかもしれない。

 また、お小遣いを一銭でも浮かせようとするなら、昼食はやはり持ち帰り弁当。安いうえに出来立てほかほかだ。「ほっかほっか亭」のハークスレイ<7561>、「ほっともっと」でプレナス<9945>にも注目したい。

 なんだか世知辛い世の中だが、お父さんの財布の中身が豊になるには、もう少し時間がかかりそうだ。


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

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