【材料】電通が急騰、好決算発表と自社株買いを材料視

　電通<4324>が急騰。通常ボラティリティはそれほど高くない銘柄だが、きょうは一時前日比６５０円高の６０７０円まで上値を伸ばし、東証１部値上がり率トップに買われる異彩の動きをみせた。物色人気の背景は好決算発表と自社株買い。同社が１４日発表した、１５年３月期の連結決算は売上高が前の期比１０．４％増の７２８６億２６００万円、本業の儲けを示す営業利益が同２３．３％増の１３２３億５００万円と好調だった。サッカーワールドカップに関連する広告出稿が増加したほか、東京五輪関連のスポンサー収入なども利益に貢献、消費増税の逆風環境で強さを発揮した。また、今期は決算期を１２月に変更するが、海外大手企業の需要取り込みが進捗するほか、国内では世界陸上などのビッグイベント効果が牽引し、実質増収増益基調が続く見通しだ。一方、同日に発行済み株式数１．３９％相当の４００万株を上限とする自社株取得枠の設定（取得期間は５月１８日～７月末）しており、これも株価を刺激している。

電通の株価は９時５５分現在５９６０円（△５４０円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）