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【市況】香港株式概況:香港ハンセン指数は下落、米金利上昇などが嫌気される


12日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比311.02ポイント(1.12%)安の27407.18ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が209.98ポイント(1.48%)安の13973.00ポイントと、そろって3日ぶり反落した。売買代金は1364億2100万香港ドル(11日は1309億7000万香港ドル)。


海外動向の不透明感が重し。NYダウが昨夜、米金利の急上昇を嫌気して売られた流れを継いだ。ユーロ圏財務相会合が11日に開かれ、ギリシャ支援の合意が見送られるなか、同国のデフォルト懸念がさらに高まったことも不安材料となっている。また、中国本土で4月の経済指標が集中して公表されることも(13日に小売売上高や鉱工業生産、15日までに金融統計など)、買い手控え要因となった。指数は引けにかけて下げ幅を広げている。

ハンセン指数の構成銘柄は9割が下げた。個別では、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が3.6%安、通信キャリア大手の中国聯通(762/HK)が2.7%安、パソコン(PC)世界最大手の聯想集団(992/HK)が2.6%安と下げが目立った。時価総額の大きい本土系金融株も軒並み売られる。

H株自動車セクターも安い。東風汽車集団(489/HK)が3.5%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.2%、広州汽車集団(2238/HK)が2.2%、長城汽車(2333/HK)が1.8%ずつ値を下げた。販売鈍化が不安視されている。今年4月の中国自動車販売は、前年同月比で0.5%減少した。

半面、原子力発電の関連銘柄は軒並み買われる。電源設備メーカーの上海電気集団(2727/HK)が4.2%高、ハルビン動力設備(1133/HK)が2.1%高、東方電気(1072/HK)が1.8%高、原子力発電の中国広核電力(1816/HK)が2.6%高、広東核電(CGNPC)傘下の中広核鉱業(1164/HK)が2.0%高で引けた。今月21日に開催される「中国核能国際大会(CNEC2015)」で、原発の自主開発や商業化について話し合われると報じられたことを材料視る。
【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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