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【市況】新興市場見通し:決算での個別物色が中心、Gunosyなど5社が新規上場


先週の新興市場は、日経平均が一時20200円台を回復するなか、主力大型株中心の相場展開となったことから堅調とはいえ相対的にパフォーマンスは低位にとどまった。ただ、4/24に円安一服などを受けて日経平均が反落すると、再度中小型株へ資金をシフトする動きも見られた。なお、週間の騰落率は、日経平均が+1.9%であったのに対して、マザーズ指数は+0.2%、日経ジャスダック平均は+1.0%だった。マザーズ指数は910~930ptレンジで推移した一方、日経ジャスダック平均は年初来高値を更新する展開となっている。

個別では、マザーズ時価総額上位のミクシィ<2121>が週間で2.2%高と堅調。一方、サイバーダイン<7779>は前期業績が赤字拡大する見込みと発表し、同0.8%高と上値の重い展開だった。ジャスダック主力は、日本通信<9424>が同変わらず、ガンホー<3765>が同1.1%高、日本マイクロニクス<6871>が同1.1%安とまちまち。マザーズでは直近IPO銘柄に物色が向かう場面があり、ショーケース・ティービー<3909>が人気化した。ACCESS<4813>が米子会社の提携発表を手掛かりに買われたものの、IoT関連やマイナンバー関連などのテーマ株は総じて上昇一服となった。個別材料株を中心に物色が向かい、マザーズではみんなのウェディング<3685>、アトラ<6029>、リミックスポイント<3825>、ビジネス・ブレークスルー<2464>、ジャスダックではテクノスジャパン<3666>、ジェーシー・コムサ<2876>、アール・エス・シー<4664>、アイビー化粧品<4918>などの上昇が目立った。なお、今週は5社が新規上場し、Hamee<3134>、三機サービス<6044>、レントラックス<6045>は堅調な初値形成となった。日本スキー場開発<6040>はやや大型案件だったこともあり初値は伸び悩んだものの、初日はストップ高で取引を終えた。東証2部上場で大型案件だったシーアールイー<3458>は公開価格割れスタートとなった。

今週から来週にかけての新興市場は、比較的堅調な展開となることが想定される。今週は大型IPO案件のGunosy<6047>上場が控えており、需給面の重しとなるだろう。ただ、4/30の日本銀行・金融政策決定会合を通過後、ゴールデンウィークの連休を挟み日経平均が横ばいで推移すれば、中小型株への資金流入が期待される。本格的な決算シーズンに入り、個別物色中心の相場展開となりそうだ。

4/27に鉱研工業<6297>、4/28にガンホー、4/30にALBERT<3906>、Aiming<3911>、日本通信、アイエックス・ナレッジ<9753>、5/1にマークラインズ<3901>、大塚家具<8186>、5/7にプラッツ<7813>、5/8に日本マクドナルドHD<2702>、ディジタルメディアプロフェッショナル<3652>、ブロードバンドタワー<3776>、コラボス<3908>、タカラバイオ<4974>、アサカ理研<5724>、ニューフレアテクノロジー<6256>、日本マイクロニクス、ワイヤレスゲート<9419>などが決算発表を予定している。鉱研工業やマークラインズなどが業績期待から改めて注目されているようだ。

IPO関連では、4/28にリンクバル<6046>、ジグソー<3914>、Gunosy、4/30にテラスカイ<3915>、デザインワン・ジャパン<6048>がいずれもマザーズへ新規上場する。注目のGunosyは需給面や業績面への不安が根強い。その他はブックビルディングでも高い人気を得ていたが、特に小型かつIoT関連となるジグソーに注目したい。

《TN》

 提供:フィスコ

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