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【経済】(中国)エコカー攻勢強めるドイツ勢、中独のEV協力協定が追い風


20日に開幕した「第16回上海国際汽車工業展覧会」(上海モーターショー)では、103モデルのエコカーが出展される。グローバル大手がそろってエコカーの新モデルを中国で初公開。中国エコカー市場で攻勢を強める外資各社の戦略が浮き彫りとなっている。毎日経済新聞が20日付で伝えた。
特に攻勢を強めているのはドイツ勢。BMW、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲンがそろって複数のエコカーを中国に投入した。この背景にあるのは、中国とドイツが昨年7月に交わした電気自動車(EV)分野での協力協定。EV充電プラグの規格を統一することを決定した。中国のエコカー普及プロジェクトのボトルネックとなっている充電問題の解決に動き出している。独BMW中国部門のカーステン・エンゲルCEOはこのほど、「2020年までに米国を抜き去って、中国は世界最大の電気自動車(EV)市場へと成長する」との予測を語ったという。
実際、中国エコカー市場のポテンシャルは巨大だ。2013年の統計によれば、同年の中国のエコカー販売台数は6万5000台。米国、日本、フランスに次ぐ第4位で、米国との差は8万9500台に達していた。しかし14年には、この差を4万3900台へと約半分に縮小させた(米国11万8700台、中国7万4800台)。中国商務部は「2014年消費市場発展報告」の中で、「2014年は中国エコカー市場の発展元年だった」と指摘。今後のハイピッチな成長に期待を示している。
グローバル大手の中国エコカー戦略で重要な役割を担うのは、中国合弁会社が展開する「合弁自主ブランド車」だ。合弁自主ブランド車が打ち出すエコカーは価格が低めに設定されているケースが多い。このため、合弁自主ブランドによるエコカー強化は、中国エコカー市場の勢力図を変える可能性がある。政府の後ろ盾を受けて、これまでは中国自主ブランド勢が優勢を保ってきた。
今年の上海モーターショーは、会場を世界最大の展示場である「国家会展中心」に移して、4月20-21日がプレスデー、22-29日が一般公開日の日程で開催される。展示面積は35万平米超。18カ国・地域の約2000社の内外企業が合計1343台を出展する。うち109台は世界初公開だ。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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