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【特集】フォトクリエイト Research Memo(1):新たな業務提携で全体の4割の学校・園が見込み客に


フォトクリエイト<6075>はスポーツイベントなどでプロのカメラマンが撮影した写真を専門Webサイトに掲載し、ネット経由で販売するインターネット写真サービス事業を主力に、撮影事業者(写真館、結婚式場等)向けのフォトクラウド事業や、広告・マーケティング支援事業などに展開している。

2015年6月期第2四半期累計(2014年7月-12月期)の業績は、売上高が前年同期0.5%減の1,597百万円、営業損失が18百万円(前年同期は62百万円の利益)となった。インターネット写真サービス事業で、一部案件の売上計上時期が1月以降にずれ込んだことや、一部スポーツイベントの不振が影響した。

2015年6月期は売上高が前期比6.3%増の3,331百万円、営業利益が同17.8%減の153百万円と期初計画を据え置いている。第2四半期累計業績は計画をやや下回ったものの、下期にばん回可能とみている。今期は来期以降の成長に向けた先行投資期間と位置付け、新たな写真スタイル提案など新サービスの立ち上げや、運営サイトのユーザビリティ向上に向けたシステム開発投資を実施する。

中期計画最終年度となる2017年6月期には売上高4,716百万円、営業利益386百万円を目標として掲げている。成長ドライバーとして期待されるのは、フォトクラウド事業となる。今年2月に同領域で国内最大規模のネットワークを持つ(株)ラボネットワークと業務提携し、ラボネットワークの取引先写真館の学校・園向けインターネットサービスを順次、同社のサービスに移管していく予定となっている。今回の業務提携により、全体の約4割の学校・園が見込み客となり、教育市場において圧倒的な地位を確立する可能性ができたことになる。学校領域の写真需要は年間400億円以上の規模となるが、EC化率はまだ10%以下にとどまっている。潜在的な取引先数が拡大したことに加えて、EC化率の上昇も考慮すれば、今後の同社の成長ポテンシャルは格段に高まったと言え、今後の展開が注目される。

■Check Point
・スケールメリットを活かせる規模で優位なポジションを確立
・期初計画を据え置き、ビッグイベントや教育領域の成長に期待
・ラボネットワークとの業務提携で潜在顧客数は10倍以上に

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《FA》

 提供:フィスコ

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