【市況】<株式トピックス>=ソニーは一時ストップ高、日立は大幅安に
5日の東京株式市場は、全般利益確定の売りに押され、日経平均株価終値は前日比174円安の1万7504円と急反落した。
前日4日の日経平均株価が342円の大幅となり、利益確定の売りが出やすい地合いのなか、現地4日に欧州中央銀行(ECB)が、ギリシャ国債を担保にして欧州連合(EU)内の銀行に資金を貸し出す制度を停止すると発表したことから、再び債務問題に対する懸念が高まった。これが円高を誘発し、東京株式市場では売り優勢の展開となった。
こうしたなかで、きょう一番の注目を集めたのがソニー<6758>。ソニーは朝方からカイ気配を切り上げ3000円台で寄った後も、一時前日比500円ストップ高の3269円まで買い進まれ、東証1部断トツの売買代金で集中人気となった。4日発表した15年3月期の連結営業損益が従来予想の400億円の赤字から一転、200億円(前期比24.5%減)の黒字に転換する見通しを発表、これが好感された。懸案のテレビ事業が黒字化するのをはじめ、家庭用ゲームが上振れし、スマートフォン向け画像センサーも好調という。また、株式需給面では信用取組が0.8倍と売り長で、売り方の買い戻しによる踏み上げ的な色彩も強かったようだ。
一方、きょうの“悪役”は日立製作所<6501>だった。株価は一時前日比98.4円安の768.2円まで売られ、終値は同85.6円安の781円。同社は4日、15年3月期第3四半期(4~12月)の決算を発表。同期累計の営業利益は前年同期比9%増の3221億8500万円となったものの、10~12月期の同利益は1082億円と市場予想(1260億円前後)を下回り「ネガティブな印象」という見方が市場を支配した。情報通信システムでは、ネットワーク関連の国内投資が減速しているほか、社会・産業システム関連で、石油・ガス関連事業が不振だった。
あまりにも極端なこの両社の株価の動きを踏まえて、市場関係者からは「海外のCTA(商品投資顧問)やヘッジファンドによる主力銘柄間でのロング・ショートの仕掛け的な売買の可能性も否定できない」との声も上がっていた。
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
前日4日の日経平均株価が342円の大幅となり、利益確定の売りが出やすい地合いのなか、現地4日に欧州中央銀行(ECB)が、ギリシャ国債を担保にして欧州連合(EU)内の銀行に資金を貸し出す制度を停止すると発表したことから、再び債務問題に対する懸念が高まった。これが円高を誘発し、東京株式市場では売り優勢の展開となった。
こうしたなかで、きょう一番の注目を集めたのがソニー<6758>。ソニーは朝方からカイ気配を切り上げ3000円台で寄った後も、一時前日比500円ストップ高の3269円まで買い進まれ、東証1部断トツの売買代金で集中人気となった。4日発表した15年3月期の連結営業損益が従来予想の400億円の赤字から一転、200億円(前期比24.5%減)の黒字に転換する見通しを発表、これが好感された。懸案のテレビ事業が黒字化するのをはじめ、家庭用ゲームが上振れし、スマートフォン向け画像センサーも好調という。また、株式需給面では信用取組が0.8倍と売り長で、売り方の買い戻しによる踏み上げ的な色彩も強かったようだ。
一方、きょうの“悪役”は日立製作所<6501>だった。株価は一時前日比98.4円安の768.2円まで売られ、終値は同85.6円安の781円。同社は4日、15年3月期第3四半期(4~12月)の決算を発表。同期累計の営業利益は前年同期比9%増の3221億8500万円となったものの、10~12月期の同利益は1082億円と市場予想(1260億円前後)を下回り「ネガティブな印象」という見方が市場を支配した。情報通信システムでは、ネットワーク関連の国内投資が減速しているほか、社会・産業システム関連で、石油・ガス関連事業が不振だった。
あまりにも極端なこの両社の株価の動きを踏まえて、市場関係者からは「海外のCTA(商品投資顧問)やヘッジファンドによる主力銘柄間でのロング・ショートの仕掛け的な売買の可能性も否定できない」との声も上がっていた。
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)