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【特集】【2015年の相場展望】(C)今後のIPOの展望:年間新規上場件数は90-100件か


 


1月29日にフィスコが開催した個人投資家向けセミナー「FISCOアプリで読み解く2015年の相場展望」では、アナリストの小林大純が「2015年のIPO展望」について説明した。主な内容は以下の通り。


(1)年間IPO件数は90-100件程度か
2014年のIPO件数は77件となり、2013年の54件から大幅に増加した。リーマンショックの影響等で2009年には19件まで減少していたが、その後回復傾向が続いている。

アベノミクスによる株価上昇を背景に、上場準備を進める企業も多く、2015年のIPO件数は2007年以来8年ぶりに100件を超えるとの見方も多い。ただ、主幹事となる証券会社の引受体制等を考慮すると、90-100件程度が妥当な水準とみられる。


(2)上場候補企業の顔ぶれは多彩
既に2月IPO案件が6社発表されており、前年(1社)を上回るハイペースとなっている。不動産投資のポータルサイトを運営するファーストロジック<6037>、鶏卵の生産・販売を手掛けるホクリヨウ<1384>など、昨年12月のIPOラッシュ時と同様、顔ぶれも多彩だ。

今年中にも上場との観測が伝わっている(または計画が発表されている)大型案件としては、日本郵政、ユー・エス・ジェイ(USJ)、ジュピターショップチャンネルなどがある。

日本郵政は今年半ば以降、ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険と3社同時上場を目指すとの計画を公表。「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」が好調なユー・エス・ジェイは、実質的に再上場を目指す格好(吸収合併される前の旧USJは2009年に上場廃止)。また、通信販売の「ショップチャンネル」を運営するジュピターショップチャンネルは今秋上場との観測が報じられている。

ベンチャー企業では、情報キュレーションサービスを展開するGunosy(グノシー)、網膜疾患領域でのiPS細胞技術を活用した治療法の研究開発を行っているヘリオス、人工のクモ糸繊維を開発したスパイバー、その他ランサーズ、メルカリなどの上場が見込まれている。スパイバーのように有望ベンチャーとして比較的知名度の高い企業もあり、今後の展開が注目される。

(アナリスト 小林大純)


フィスコ個人投資家向けセミナー
「FISCOアプリで読み解く2015年の相場展望」
セミナー資料より抜粋

《NO》

 提供:フィスコ

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