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【特集】メディア工房<3815>高品質なコンテンツがユーザーからの高い支持を集める


ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』12月1日放送において、メディア工房<3815>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■事業内容
モバイル及びPC 向けに占いコンテンツ等を企画・制作・配信する事業を中心に展開している。アパレル商品等によるブランド事業や独自の3 次元画像マッチング技術を活用したO2O (Online to Offline) 広告事業、電話占いサービスなども手掛けている。

■主力事業として「占い」に注力
携帯コンテンツ市場の拡大を追い風として、鑑定実績の豊富な占い師を多数登場させていることや、「占い」への徹底したこだわりから導き出された綿密なロジックによる本格的かつ高品質な占いコンテンツがユーザーからの高い支持を集めたことが、同社の成長をけん引してきた。フィーチャーフォンからスマートフォンへの急速なシフトは、携帯コンテンツ業界に大きな影響を及ぼしたが、キャリア公式サイトに加えて「LINE」や「App Store」へのコンテンツ提供などスマートフォン向け配信網の拡大により、同社の業績は堅調に推移している。

■足元の業績
2014 年8 月期の連結業績は、売上高が前期比1.5% 増の2,482 百万円、営業利益が同6.3%
減の645 百万円、経常利益が同8.2% 減の633 百万円、当期純利益が同17.8% 減の327 百万円と増収ながら減益となった。ブランド事業など新規事業の立ち上げに伴う費用増が収益を圧迫した。一方、コンテンツ事業が堅調であった単体業績では、過去最高の売上高、営業利益を更新している。

事業別売上高を見ると、主力のコンテンツ事業では、フィーチャーフォン向けの落ち込みをスマートフォン向けの伸びでカバーする状況が続くなかで増収を確保した。また、ブランド事業や電話占い事業などの新規事業もわずかながら増収に寄与した。

なお、コンテンツ事業は、迅速に取り組んできたスマートフォン対策が奏功して、年間を通じたスマートフォン向け売上高がフィーチャーフォン向けを上回る状況となったことから、今後はスマートフォン向けを中心に再び成長を加速するフェーズに入るものとみられる。利益面では、新規事業の立ち上げに伴う費用増から減益となり、セグメントの営業利益率も26.0% に低下したが、依然として高い水準を確保している。

■今後の成長戦略の方向性について
同社の成長戦略の方向性は、マルチメディア展開と海外展開である。特に、マルチメディア展開では、コンテンツ強化によるユーザー層の拡大に加えて、ブランド事業やO2O 広告事業、電話占い事業などを組み合わせたシナジー効果の追求と、非コンテンツユーザーの取り込みを目指している。無料ユーザーの集客拡大、並びにアクティブ率の向上を図ることによって、有料ユーザーへの誘導や広告収入の強化につなげる方針である。主な戦略に関する進捗状況は5つある。

■コンテンツ強化によるユーザー層の拡大
コンテンツ強化の軸は、市場が拡大しているゲーム等エンターテインメント分野への参入である。2014 年6 月にリリースしたノベルゲーム「失われた歌声」は想定を下回る結果となったものの、制作基盤の構築ができたことにより今後は量産体制に入る見通しである。また、2014 年10 月には海外の人気ゲームを国内で独占配信するブルークエストをM&A によりグループ会社化した。11 月には世界で733 万ダウンロードを記録している「ロビンソンアイランド」の配信を開始する予定であるとともに、月2 ~ 3 本の配信を計画している。無料配信を基本として集客力を高め、広告収入で稼ぐ方針とみられる。

■ブランド事業による集客力の強化
2014 年9 月に情報ポータルサイト「8+ OCTA PLUS(オクタプラス)」をオープンした。総勢120 名以上の占い師が監修する占い情報のほか、週刊誌・月刊誌との提携などによるコスメ、ファッション情報も充実させており、同社ターゲット層を意識した集客チャネルとして位置付けている。また、セミナーやイベントの企画によるファン拡大や優秀な占い師の囲い込みも目指している。

■O2O 広告事業による広告収入の強化と若年ユーザー層の獲得
今期より開始するO2O 広告事業は、独自の画像マッチング技術を活用したアプリケーションにより実店舗への来店などを促進するものである。例えば、小売業などの広告主から依頼されたインターネット広告等をミッション形式でユーザーに伝達し、ユーザーが実店舗の商品を撮影するなど様々なミッションをクリアすることで、電子マネー等との交換が可能な仕組みとなっている。

広告主は事前準備の手間や莫大な媒体費用を負担することなく、確実に商品認知や店舗への来店を促進することができ、ユーザーにとっては電子マネーの獲得がインセンティブとなる。韓国ギフトカム社が保有する3 次元画像マッチング技術(特許取得済) が利用されているが、韓国ギフトカム社との資本及び業務提携により設立された非連結子会社のギフトカムジャパンが特許使用権を持つことで事業を展開している。同社は、独自の広告モデルによる広告収入の強化を図ることに加えて、コンテンツ事業やブランド事業との組み合わせや、様々なメディアとの連携を図ることで、新規若年ユーザー層の獲得にも期待を寄せている。

■電話占い事業によるシナジー効果の追求
2013 年5 月より開始した電話占い「Lierre (リエル)」とは、占い師と会員をシステムにより結び付け、占い師が電話によって相談を受けるサービスである。占いコンテンツとのシナジー効果が発揮されるとともに、より本格的な占い相談ニーズに対応するものとして位置付けている。婚活セミナーなどとの連携により着実に成果を上げている模様である。

■海外展開
今後は、韓国や中国だけでなく、東南アジア圏を中心にグローバル展開を目指しており、現地法人との提携や自社でのローカライズノウハウの蓄積、国内及び海外パートナーとの提携をさらに進めていく方針である。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送

《TM》

 提供:フィスコ

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