【通貨】今日の為替市場ポイント:通貨ルーブルが対ドルで過去最安値を更新
昨日28日のドル・円相場は、東京市場では107円77銭から107円99銭で推移。欧米市場では107円70銭まで下げた後に108円19銭まで反発し、108円14銭で取引を終えた。
本日29日のドル・円は主に108円台前半で推移か。市場参加者の間からは米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合結果を確認したいとの声が聞かれており、主要通貨の為替取引はやや動意薄の状態が続く見込み。
28日のロシア金融市場では通貨ルーブルが米ドルに対して続落し、過去最安値を更新した。ロシア中銀は28日、ルーブル変動幅の下限(対米ドル)を47.40に引き下げたことを発表した。ルーブルの急落はロシア経済に大きな打撃を与えているとの見方が浮上している。
ただし、ロシアは貿易決済でドルを使用しない方針(決済通貨を米ドルから自国通貨のルーブルに変更するよう国内輸出企業に要請している)を明らかにしている。また、中国との経済的関係は大幅に強化されており、米ドルが必要な場合は中国に融資を要請することで十分対応できるとみられている。
一部の市場参加者は、ロシア中銀がルーブル変動幅の下限を引き下げているのは、米ドルを高い水準で売却したいからではないか、と見ている。貿易決済における非ドル化の動きは着実に進んでいるように思える。
《KO》
提供:フィスコ