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【市況】20日の香港市場概況:上昇、中国の重要経済指標見極めムードも


20日の香港市場は上昇。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比47.05ポイント高(+0.20%)の23070.26ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が61.50ポイント高(+0.60%)の10295.52ポイントと揃って続伸した。売買代金は530億900万香港ドルに細っている(17日は726億2000万香港ドル)。

内外の好材料で買われる流れ。米経済指標や企業業績の上振れを手がかりに、同国の景気回復が順調に進んでいるとの見方が強まったことが好感された。内部的には、中国人民銀行(中央銀行)が今週早々に、複数の中堅銀行に対し総額2000億人民元規模の資金供給を実施すると報じられたことがポジティブ材料。

このほか、共産党第18期中央委員会第4回全体会議(四中全会)が20日に開幕したことも政策期待を強めさせている。ただ、上値は重い。今週は中国の重要経済統計が相次いで発表されるため(21日に9月の小売売上高や鉱工業生産、7~9月期GDP、23日に10月HSBC製造業PMIの速報値など)、結果を見極めたいとするスタンスも目立った。指数は徐々に上げ幅を縮小させている。

ハンセン指数の構成銘柄では、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が1.7%高、即席めん・飲料大手の康師傅HD(322/HK)と中国政府系インベストメント会社の中信泰富(267/HK)が揃って1.5%高と上昇した。

H株自動車セクターもしっかり。比亜迪(BYD:1211/HK)と広州汽車集団(2238/HK)、長城汽車(2333/HK)が揃って1.6%上昇した。充電電池・自動車メーカーのBYDに関しては、ベルギーのブリュッセルで初めて実施された電気自動車(EV)タクシーの調達入札で、34台の受注を獲得したと報じられたことも支援材料となっている。

港湾株の一角も急伸。廈門国際港務(3378/HK)が7.0%高、天津港発展HD(3382/HK)が5.0%高、大連港(2880/HK)が3.6%高と買い進まれた。李克強首相が17日、韓国の朴大統領と会談し、「中韓自由貿易区の建設」を急ぐ意向を示したことを受け、港湾投資の思惑が広がった。これに先駆けて李首相は13日、ロシアのメドベージェフ首相と会談し、両国間の貿易を促進させることで合意している。

《KO》

 提供:フィスコ

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