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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米インテルは時間外で上昇、決算が市場予想上振れ


15日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米ベージュブック待ちでこう着、GPIF改革への期待で底堅く
■外資系証券の注文動向:差し引き400万株の売り越し
■前場の注目材料:米インテル、7-9月期決算は市場予想を上回り時間外で一段高

■米ベージュブック待ちでこう着、GPIF改革への期待で底堅く

☆日経225想定レンジ:上限15100円-下限14900円

15日の東京市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウは5ドル安と小幅な下げとなり、一先ず前日までの急ピッチの下げは落ち着いた格好だった。ただし、決算発表が本格化する中、シティグループが予想を上回る決算を発表する一方で、JPモルガンはサプライズとならず、方向感は掴みづらい。

また、世界景気に対する不透明感から原油相場が一段安となったほか、エボラ出血熱の感染拡大への警戒も根強い。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の14935円であり、日経平均は15000円を挟んでのこう着といったところだろう。注目されていたインテルの決算は、アナリスト予想を上回り、時間外で上昇しているが、反応は限られそうである。

そのほか、米金融政策への関心も高く、15日の地区連銀経済報告(ベージュブック)を見極めたいとのムードも強そうだ。ベージュブックで経済拡大が確認されるようだと、米国の早期利上げ懸念が再燃する可能性もある。ただし、ここにきての弱い値動きは、QE3終了に向けたポジション圧縮ともみられており、結果的にはアク抜けにつながる展開も意識しておきたいところか。

下値の堅さは意識される可能性がある。塩崎厚労相は15日の社会保障審議会・年金部会に出席し、年金積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の組織改革を要請する。GPIF改革への思惑が売り込みづらくさせよう。日経平均は14日の大幅下落で200日線を割り込み、これが上値抵抗として意識される半面、15000円近辺での底堅さが意識される展開が想定される。

物色は、業績など個別材料株が中心になろう。そのほか、エボラ出血熱について、WHO(世界保健機関)は14日、今週中にも感染者が9000人を突破し、11月上旬までには、感染者が2万人を超える可能性が高いとの見通しを示した。有効な治療薬がないなかでインフル薬への期待が高まるほか、マスクや防護服、手袋などへの物色に波及が強まりそうだ。

■外資系証券の注文動向:差し引き400万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1310万株、買い910万株、差し引き400万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

10月7日(火):420万株の売り越し
10月8日(水):1010万株の売り越し
10月9日(木):390万株の売り越し
10月10日(金):140万株の売り越し
10月14日(火):550万株の売り越し

■前場の注目材料

・米インテル、7-9月期決算は市場予想を上回り時間外で一段高
・塩崎厚労相、GPIF改革で社会保険審議会・年金部会に出席
・WHO、エボラ出血熱感染者、11月上旬までには2万人超

☆前場のイベントスケジュール

<海外>

08:30 豪・10月ウエストパック消費者信頼感指数(9月:94.0)
10:30 中国・9月生産者物価指数(前年比予想:-1.6%、8月:-1.2%)
10:30 中国・9月消費者物価指数(前年比予想:+1.7%、8月:+2.0%)

《KO》

 提供:フィスコ

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