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【特集】デリカフーズ Research Memo(7):一般食品に対する機能性表示解禁が追い風に


■来期以降の展開

(2)食品表示法の改正が追い風に

食品表示法の改正によって、2015年4月より一般食品に対する機能性表示が解禁される。具体的には、飲食店などでのメニュー表示に「抗酸化力」や「免疫力」「解毒力」など機能性に関する情報を表示することが可能となる。従来は、消費カロリーの表示だけにとどまっていた。来店客はメニューを選ぶ際に、こうした機能性表示も判断材料として加わることになる。店舗側からすれば、機能性表示を行うことによって新たな付加価値を提案できることになる。

ただ、野菜の「抗酸化力」は同じ土地で栽培されたものでも、収穫月によって値は変わってくる。当然、違う産地で収穫されたものも数値は変わるわけで、機能性表示をどのようなスタイルで組み込んでいくか、といったことが現在の検討課題となっている。そこで、野菜に関する機能性の研究に関して国内随一の情報量と分析力を持つ子会社のデザイナーフーズに、コンサルティングの依頼が多く集まってきているという。

弊社では機能性表示の解禁によって、デリカフーズ<3392>と顧客との関係が今まで以上に強固なものとなり、既存顧客だけでなく新規顧客との取引拡大にもつながっていくものと予想している。

一方で、野菜の生産者側から見ても、機能性表示の解禁は差別化戦略となるため、各地方公共団体レベルでコンソーシアムが組まれ、地場農業の育成強化に向けた取り組みが進んでいる。同社も既に、こうしたコンソーシアムの一因として加わっており、4月には宮崎県の「みやざきフードリサーチコンソーシアム」※に参画したほか、その後も秋田県や長野県などで同様の取り組みに参画しており、今後は生産者側とのパイプもより強固なものになっていくと予想され、同社の業績面でプラスに寄与してこよう。

※みやざきフードリサーチコンソーシアム:宮崎県におけるフードビジネスの成長産業化を目的に2014年4月に設立。参画機関は、デリカフーズのほか、島津製作所、宮崎大学、日本冷凍食品検査協会、宮崎県経済農業協同組合連合会、宮崎県産業振興機構、宮崎県の7機関となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《FA》

 提供:フィスコ

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