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【市況】そろそろ下げ渋るところ、権利取り狙いの押し目買い意欲は強そう/ランチタイムコメント


 日経平均は反落。131.75円安の16189.42円(出来高概算10億株)で前場の取引を終えている。19日の米国市場がまちまちだったほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の16210円であり、先週の大幅上昇の反動が意識されやすい状況。また、ソフトバンク<9984>はアリババ上場でいったんは材料出尽くし、ファーストリテ<9983>は先週末の大幅な上昇の反動もあって利食い先行となり、日経平均の重しとなっている。また、円相場は1ドル108円85銭辺りと、やや円安が一服していることも手掛けづらくさせている。
 セクターでは鉱業、空運、輸送用機器、銀行、保険、卸売などが上昇。一方で、情報通信、パルプ紙、建設、海運、金属製品、その他金融、化学などが冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも下げているが、小幅な下げにとどまっている。
 ソフトバンク<9984>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、京セラ<6971>、TDK<6762>、東エレク<8035>などが利食いに押されており、日経平均の上値の重しになっている。祝日を挟むこともあり、積極的な参加者も限られていると考えられる。ただ、日経平均は先週末の安値水準まで調整を見せてきている。マドを埋めてくる調整は考えづらく、そろそろ下げ渋りをみせてきそうである。テクニカル面ではボリンジャーバンドの+2σレベルを下回ってきており、過熱感は和らいでいる。
 もっとも、祝日を挟むため出来高は膨らみづらく、ボトム意識からの大きな切り返しも期待しづらい。ソフトバンクはボリンジャーバンドの+1σまで下げてきており、同社の下げ渋りを横目で睨みながらの対応になりそうだ。一方で、増配を発表した企業などへは素直に好感した買いが向かっている。円安を背景に業績上振れ期待が高まる中、権利取り狙いの押し目買い意欲は強そうである。(村瀬智一)
《FA》

 提供:フィスコ

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