【経済】(中国)広東省でデング熱流行、広州市だけで1021人感染
広東省でデング熱感染の拡大が懸念されている。広東省疾病予防控制センターは5日、流行期に入って以降、今年はデング熱感染と確認された患者の数が4日までの累計で1145人に達したと発表した。うち広州市だけで1021人を数える。省全体の89.2%を占めた。
省全体の患者数は、すでに例年のレベルを超過。うち31人は重篤が症状を呈している。重症者のほとんどは広州市内で感染した。ただ、死亡はまだ報告されていない。
高温多雨で蚊が大量発生したことが背景にある。広東省の多くのエリアでは、蚊の発生数が例年比で5倍を記録。警戒レベルを大きく上回る蚊が飛散している。今後数カ月は感染が増大する見通し。広東省では例年、9月から11月にかけてデング熱が流行期を迎えるためだ。
東南アジアを中心に、今年はデング熱が世界的な広がりをみせている。うちマレーシアでは5万人以上が感染。80人以上が死亡した。
デングウイルスが原因のデング熱は、熱帯の感染症の1種。発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、皮膚発疹などの諸症状を呈する。ヤブカ属のネッタイシマカやヒトスジシマカなどが媒介。重い場合は「デング出血熱」を発症し、出血、血小板減少、血漿漏出、出血性ショックなどを起こす。
《ZN》
提供:フィスコ