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【市況】25日の中国本土市場概況:反落、IPO集中による流動性低下や銀行融資の鈍化を警戒


25日の中国本土市場は反落。上海総合指数は前営業日比11.54ポイント安(-0.51%)の2229.27、深セン成分指数は同124.59ポイント安(-1.55%)の7934.81で取引を終えた。

上海総合指数はほぼ終日軟調に推移。今週は10社が新規株式公開(IPO)の公募を行う予定となっており、短期的な流動性の低下が警戒された。同10社への申込総額は9000億元(約15兆2100億円)に上るとの試算も示されている。このほか、来年にも不動産税(固定資産税に相当)が全国導入される見通しと伝わったほか、4大国有銀行の今月17日までの新規融資が低水準にとどまったとの報道が金融や不動産の売り手掛かりとなった。

セクター別では、銀行が安い。4大国有銀行の新規融資が、8月も低調に推移していると伝わった。地元メディアによると、4行の新規融資は今月1-17日に560億元にとどまったもよう。また、預金残高は前月末から5000億元減少したという。市場関係者は、融資需要が依然として伸び悩んでいるほか、預金の減少が貸し出しの鈍化の主因だと指摘している。

半面、堅調な決算を受け、中国石油化工(600028/CH)が2%超の上昇率に。このほか、鉄道関連の一角も堅調だった。李克強首相が中国鉄路総公司を視察し、中西部を中心に鉄道建設を強化する方針を示したことが買い材料視された。李首相は鉄道などのインフラ建設について、マクロ政策における重要な施策の一つとの認識を示したという。

《KO》

 提供:フィスコ

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