【市況】日本株見通し:ジャクソンホール会合を控え薄商い、資金は政策関連へ
19日の東京市場は上昇が見込まれる。18日の米国市場では、地政学的リスクの緩和期待や8月の米NAHB住宅市場指数の改善を受けて、NYダウ、ナスダックともに大幅に上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円高の15425円となり、日経平均はこれにサヤ寄せする格好からのギャップ・アップで始まろう。これにより、足元で上値抵抗として意識されていた25日線レベルを上放れてくる形状となる。
ただし、買い一巡後はこう着感の強い展開になろう。米国では21日からのジャクソンホール会合を控え出来高が膨らみづらいなか、ウクライナ情勢の報道に振らされた格好であろう。全般的に出来高が低調となるなかで、引き続き地政学リスクの動向に株価が敏感に反応する状況が続きそうだ。東京市場についても18日の東証1部の売買代金が1.3兆円にとどまる状況のなか、積極的な売買が手控えられそうである。
とはいえ、日経平均は上値抵抗の25日線を捉えてくることで、先高期待が高まりやすい。決算発表が一巡し、今後は秋の臨時国会に向けて政策期待が高まりやすくなるなか、材料系の建設株の一角などに資金が向かう流れもみられている。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革やカジノ法案など、政策期待の高まりが売り込みづらくさせることになり、関連銘柄への物色に広がりがみられてくる可能性はありそうだ。
《TN》
提供:フィスコ