【市況】英ポンド週間見通し:対ロシア追加制裁、オリガルヒ資金引き揚げ懸念
■ポンド弱含み、英国からのロシア資本流出懸念
先週のポンド・円は、欧米のロシアに対する懲罰的制裁強化、ロシアによる報復措置により、英国からのロシアのオリガルヒ(新興財閥)による資本流出懸念が高まったこと、英国の6月の鉱工業生産が予想を下回ったことで、173円51銭から一時170円71銭まで下落した。地政学的リスク(ウクライナ、中東)回避の円買い圧力が強まったことも、ポンド売り・円買い要因となった。取引レンジ:170円71銭-173円51銭。
■英国の国内総生産(GDP)とウクライナ紛争に要注目
今週のポンド・円は、ウクライナ紛争の動向、英中銀インフレ報告、英国の4-6月期国内総生産(GDP)改定値に注目する展開となる。欧州連合(EU)による対ロシア追加制裁を受けて、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)による英国からの資金引き揚げ懸念が高まっていることで、ポンド売り要因となる。英国の4-6月期国内総生産(GDP)改定値は、前期比+0.8%、前年比+3.1%と予想されているが、ネガティブ・サプライズ(下方修正)に警戒する展開となる。
○発表予定の主要経済指標・注目イベント
・13日:7月失業率
・13日:英中銀インフレ報告
・15日:4-6月期国内総生産(GDP)改定値
予想レンジ: 168円00銭-173円00銭
《TN》
提供:フィスコ