市場ニュース

戻る
 

【市況】日本株見通し:地政学リスクの高まりを警戒、相場全体の底堅さは意識


30日の東京市場は外部要因を意識しつつも、決算を手掛かりとした物色が続きそうだ。29日の米国市場は下落。欧州連合がロシア制裁の強化を決定したことをキッカケに下げに転じており、この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比40円安の15600円に。円相場は1ドル102円10銭辺りでの推移と、円安傾向が続いている。

地政学リスクの高まりを警戒したリスク回避姿勢の高まりにより、日経平均の上値は抑えられそうである。しかし、ロシア制裁強化の動きは昨日の早い段階で伝えられており、下を売り込む要因にはならないだろう。一方で、主要企業の決算発表が本格化する中、好調な四半期内容に加え、通期計画の上方修正なども相次いでいる。決算を手掛かりとした物色が強まることにより、相場全体の底堅さが意識される可能性はありそうだ。

もっとも、米国では連邦公開市場委員会(FOMC)の結果およびイエレンFRB議長の会見内容を見極めたいほか、週末の雇用統計の前哨戦となるADP全米雇用報告を控えているため、商いは膨らみづらい面はある。そのため、決算を手掛かりにしつつも、次第に資金の逃げ足が速まる可能性は意識しておきたい。

そのほか、活発な取引が続く中小型株では、コロプラ<3668>の決算が予定されている。足元で強い動きをみせているが、決算期待から一段と強含みとなるか、若しくは利食いが強まるかにより、他の中小型株への物色姿勢に変化が表れる可能性がありそうだ。

《TN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均