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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:米アルコア決算、米FOMC議事録、関ジャニ∞


■株式相場見通し

予想レンジ:上限15800-下限15300円

来週は、堅調な展開が期待されそうである。日経平均は買い先行後には上げ幅縮める展開が続いており、連日で陰線を形成。心理的には上値の重さが嫌気されやすい状況であろう。しかし、これを個人主体による中小型株物色が打ち消している。資金の逃げ足は速いものの、テーマ株などの循環物色が続いているため、手掛かり材料には事欠かないとみられる。


6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が28万8千人増、失業率も6.1%へと低下した。これにより、米国のエコノミストなどは当局による2006年以来初の利上げ時期の見通しを前倒ししてきている。そのため、利上げのタイミング等を連想させる要人発言などが、今後の相場の変動要因になりそうである。

米国では米アルミニウム最大手アルコアを皮切りに決算発表シーズンに入る。決算内容や株価への反応が東京市場にも影響を与えることになりそうだ。もっとも、景況感の改善から成長期待が高まっており、決算内容がポジティブ視される展開に期待したいところか。

話題性では10日に鳥貴族<3193>のジャスダック上場が予定されている。鳥貴族はジャニーズ事務所の人気グループ「関ジャニ∞」のメンバー大倉さんの父親が経営する居酒屋チェーンである。女性投資家の人気が集まりそうか。



■為替市場見通し

来週のドル・円は、ウクライナ情勢やイラク情勢に警戒しつつ、米国の求人労働異動調査(JOLT)を見極める展開となる。イエレンFRB議長が注視する9つの雇用関連指標のうち、米国雇用統計で5つ、JOLTで4つが発表されることで、「イエレン・ダッシュボード」の回復状況を見極めることになる。

ウクライナでの和平協議が難航した場合やイラクが内戦に陥った場合は、リスク回避の円買い圧力が増大することになる。しかしながら、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の改革を受けて、本邦機関投資家による外貨建て資産への投資が予想されること、米国が軍事介入しない中東の地政学的リスクは、有事のドル買いとなる可能性があることで、ドルの下値は限定的か。


■来週の注目スケジュール

7月 7日(月):日銀支店長会議、景気動向指数、独鉱工業生産など
7月 8日(火):国際収支、景気ウォッチャー調査、米アルコア決算など
7月 9日(水):工作機械受注、中消費者物価指数、米FOMC議事録など
7月10日(木):機械受注、オフィス空室状況、鳥貴族上場、中貿易収支など
7月11日(金):米財政収支、米ウェルズ・ファーゴ決算など

《TM》

 提供:フィスコ

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