市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):日本トリム、3DM、JCRファ、島津

■日本トリム <6788> 4,265円  +700 (+19.6%) ストップ高    本日終値  東証1部 上昇率トップ
 SMBC日興証券が5月30日付で日本トリム <6788> の投資判断を「B(中立)→A(強気)」に引き上げたことが買い材料視された。リポートによると同社の株価は、14年3月期の決算公表時に米国遺伝子関連事業の不透明感が顕在化したことによる株価の下落で、15年3月期は同証券予想PERは15倍程度まで低下した。既に米国遺伝子関連事業からの利益寄与への期待感は剥落したが、主力事業の整水器のウォーターヘルスケア事業は堅調に伸びており、その成長力を評価したいとしている。

■3DM <7777> 4,050円  +290 (+7.7%)   本日終値
 5月30日、3DM <7777> [JQG]が、自己組織化ペプチド技術の「膵臓再生」への適用に関する特許が米国で成立したと発表したことが買い材料。同特許は、自己組織化ペプチドを足場にして培養した膵島(膵臓の中でインスリンなどを分泌する細胞塊)に関するもの。自己組織化ペプチドによる3次元足場環境下で培養された膵島は通常の培養法で培養された膵島に比べて長く生体機能を維持できる。2月に取得した膵島の培養方法の特許を補完するものとなり、同社は培養方法と細胞培養物の両方に対して権利を持つことになる。

■JCRファーマ <4552> 2,462円  +131 (+5.6%)   本日終値
 JCRファ <4552> が続急伸。日経新聞が5月31日付で「JCRファーマは来年にもヒトの細胞を培養して免疫不全などの治療に使う『細胞医薬品』の生産に乗り出す」と報じたことが買い材料視された。報道によると「国内では大日本住友製薬などが研究をしており、JCRファーマが生産で先行する」という。細胞医薬品は副作用も少なく難病治療で期待が高く、今夏に厚労省に製造販売承認を申請する予定で、将来的な業績への寄与を期待した買いが向かった。

■マキタ <6586> 5,850円  +300 (+5.4%)   本日終値
 みずほ証券が5月30日付で投資判断を「中立→買い」に引き上げ、目標株価を5260円→6700円に増額したことが買い材料視された。

■島津製作所 <7701> 910円  +39 (+4.5%)   本日終値
 野村証券が5月30日付で島津 <7701> の投資判断を「ニュートラル(中立)→バイ(買い)」に引き上げ、目標株価を900円→1200円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、中国の環境規制強化や欧米製薬業の安価志向、米国の質量分析計の医療機器化はどれもが当初想定を上回るもので、分析装置に対する海外需要の増加が中長期的に続くと判断している。同証券では、15年3月期の連結営業利益を従来予想の265億円→275億円(会社計画は260億円)、16年3月期を290億円→305億円、17年3月期を305億円→338億円に上方修正した。

■セイコーエプソン <6724> 3,670円  +135 (+3.8%)   本日終値
 野村証券が5月30日付でエプソン <6724> の投資判断「バイ(買い)」を継続し、目標株価を3378円→4237円に増額したことが買い材料。リポートでは、インク容量を10倍する一方でランニングコストを10分の1程度に抑えた新興国向けのビッグタンクモデルはまだまだ伸びると報告。また、キヤノン <7751> やブラザー <6448> に対抗製品投入の動きがなく、逆に同社が低価格品より撤退し、ビッグタンクモデルに集中したことで価格競争も軟化していると評価。同証券では、15年3月期の連結営業利益を1020億円(会社計画は870億円)と予想。続く16年3月期は従来予想の1110億円→1150億円、17年3月期を1210億円→1320億円に上方修正した。

■不二製油 <2607> 1,319円  +46 (+3.6%)   本日終値
 不二油 <2607> が大幅に反発。日経新聞が5月31日付で「油脂加工大手の不二製油は2015年初頭に、海外で初めての研究開発拠点をシンガポールに設立する」を報じたことが買い材料視された。報道によると「日本からの研究者に加え、現地採用を含めて15~20人程度の研究者を置く。アジアの顧客企業の要望を満たす製品を素早く開発する狙い」としている。市場では同社がシンガポールに開発拠点を置くことで、アジア市場での事業拡大に期待が高まった。

■サンリオ <8136> 2,800円  +58 (+2.1%)   本日終値
 5月30日、サンリオ <8136> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.1%にあたる100万株(金額で30億円)の自社株買いを実施すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は6月2日から6月30日まで。

■洋インキHD <4634> 455円  +9 (+2.0%)   本日終値
 洋インキHD <4634> が続伸。日経産業新聞が2日付で、「東洋インキSCホールディングス(HD)はスマートフォン(スマホ)向けに、電子部品が発生する電磁波を遮るためのテープを開発した」と報じたことが買い材料視された。報道によると「厚さは20マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルで、設計した後に電磁波が生じた場合でも部品の間により設置しやすくなる」という。同社では今回開発したテープのサンプル出荷を開始し、早期の事業化を目指すとしており、エレクトロニクス関連事業での収益拡大を期待した買いが向かった。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均