【経済】【中国から探る日本株】政府がモバイルゲーム取り締まりに着手、「バブル崩壊」との懸念も
中国政府がモバイルゲームに対する取り締まりに着手した。複数の地元メディア(5月30日付)によると、文化部はこのほど、コンテンツまたは広告に性的な内容が含まれるとして、アプリマーケットやモバイルゲームの運営会社22社を名指し批判した。業界関係者は、取り締まりが一段と強化されれば、「モバイルゲームバブルが崩壊する」と警戒している。
今回名指し批判されたのは、アプリマーケットの「豌豆莢(ワンドージャ)」や「91助手」のほか、趣遊科技集団などのモバイルゲーム運営会社。うちアプリマーケット10社については、計11万元(約140万円)の罰金が科され、問題となっているゲームの配信停止が命じられた。文化部は今後もこうした取り締まりを継続する方針としている。
低価格スマートフォンの普及などを受け、中国のモバイルゲーム市場は2013年に成長が加速した。地元メディアによれば、同年の売上高は112億元(約1840億円)に達し、前年の3.5倍に急拡大したという。一段の成長を見込んで多くの企業が続々と参入する中、市場は「玉石混交」の様相を呈している。
なお、ワンドージャには日本のソフトバンク<9984>が出資。91助手には、中国インターネット検索大手の百度(バイドゥ)が資本参加している。
《NT》
提供:フィスコ