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【特集】週刊ダイヤモンド今週号より~“負の連鎖”を断ち切れるか ソニー、苦渋の赤字予想


14日午後4時半、ソニー<6758>は2013年度の通期決算を発表しました。壇上に上がったのは、今年4月に最高財務責任者(CFO)に就任した吉田氏です。業績は厳しく、最終損失は1284億円の大きな赤字に沈みました。パナソニック<6752>とシャープ<6753>が、共に3年ぶりの黒字転換を果たしたのとは対照的な不振ぶりです。

ソニーは、延々と下方修正を繰り返す“持病”の持ち主であり、今期も含め過去6年間で1兆円近い赤字を計上してきましたが、決算発表では毎回、外部要因が主因であるような説明に終始してきました。今回はそれが変わり、「もうリーマンショックも、洪水も、円高もないのに、これは真摯に反省しないといけない」と“持病”を断じました。また、14年度も500億円の最終赤字という業績予想を公表、今後は、業績不振のありのままの姿と向き合おうとしています。

業績不振の問題点として、ソニー側が自己分析の結果、挙げたのが二つのコスト要因です。一つ目は家電製品を扱っている世界中の販売会社の固定費で、二つ目が本社の固定費です。販社コストを先回りする形で2割削るほか、2年以内に本社コストの3割減を実施する計画のようです。また、これまで非開示であった主要製品の収益性も公表、セグメントを組み替えて透明性を上げることも説明会でアピールしました。

22日の経営方針説明会では、肝心の成長戦略の発表が予定されています。平井CFOは、ありのままのソニーと、その未来を語れるのでしょうか。

《NT》

 提供:フィスコ

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