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【市況】買い戻し一巡か、25日線突破は期待しづらい/ランチタイムコメント


 日経平均は反発。90.58円高の14495.57円(出来高概算9億5000万株)で前場の取引を終えている。24日の米国市場がまちまちだったほか、注目されていた日米のTPP交渉については、甘利TPP担当相が会見で「大筋合意という表現はない」と伝えられるなか、売り優勢のスタートとなった。ただ、寄り付き直後につけた14327.60円を安値にその後じりじりと下げ幅を縮める展開となり、先物主導でプラスに転じている。もっとも、25日線が心理的な上値抵抗として意識されており、25日線レベルでの攻防に。
 先物主導のなか、朝方に2%を超える下げとなっていたソフトバンク<9984>がプラスに転じるなど、インデックスに絡んだ商いの影響が大きい。一方、決算発表を受けての動意もみられ、川重<7012>が上げ幅を広げる半面、デンソー<6902>が急落するなど荒い値動きにも。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が全体の7割近くを占めている。セクターでは、鉱業、医薬品、電力ガス、鉄鋼、保険などが堅調。一方で、証券、不動産が小安い。
 参加者が限られていることもあり、あっさり切り返しをみせている。ただ、昨日はTPPで合意できなかったことを手掛かりにした売り仕掛け、合意できずも日米共同声明発表で買い戻しといったところか。来週の金融政策決定会合での追加緩和期待などもありそうだが、日経平均の25日線突破は考えづらいところではある。
 また、ザラバに決算を発表している企業に対して短期資金が集中しやすい。過剰に反応をみせるなか、様子見姿勢も強まりやすいだろう。ソフトバンク<9984>は寄り付き直後に7557円まで売り込まれた後に7817円まで切り返している。前引けは8円高の7749円だが、再びマイナスレンジに入るようだと、先物市場での仕掛け的な売買につながる可能性がありそうだ。(村瀬智一)
《FA》

 提供:フィスコ

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