【市況】【↓】日経平均 大引け|円高と追加緩和期待の剥落で大幅に4日続落、3週間ぶりの安値(4月9日)
日経平均株価
始値 14436.05
高値 14502.02(09:24)
安値 14279.34(14:10)
大引け 14299.69(前日比 -307.19 、 -2.10% )
売買高 23億3441万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2808億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は大幅に4日続落、4日間の下げ幅は772円に
2.円高警戒、日銀総裁会見への失望感で売りが優勢
3.輸出関連、不動産や金融株を中心に全面安に
4.東証33業種は連日で全業種が下落
5.売買代金は5日ぶりに節目の2兆円台を回復
■東京市場概況
前日の米国市場では、自律反発狙いの買いが入り、ダウは10ドル高と4日ぶりに小反発したものの、上値は重たかった。
東京市場では、日経平均は307円安と大幅に4日続落した。この4日間の下げ幅は772円に達し、3月20日以来、およそ3週間ぶりの安値水準を付けた。
8日のニューヨーク外国為替市場で円相場が101円55銭と一時、3週間ぶりの円高・ドル安水準まで買われたことが嫌気された。日産自 <7201> など輸送用機器、荏原 <6361> など機械、三菱電 <6503> といった電気機器などの輸出関連株が総崩れ。また、日銀の政策維持決定や総裁会見を受けて追加緩和期待が剥げ落ちたNTT都市 <8933> など不動産業、三菱UFJ <8306> といった銀行業などの緩和関連株への売りが続いた。
加えて、ウクライナ東部の情勢緊迫を受け、リスク回避の売りが加速したほか、先物の売りや追い証発生を警戒する見切り売りも、指数の下げ幅を増幅。東証1部の9割以上の銘柄が下げる全面安となった。なお、売買代金は5日ぶりに2兆円台を回復している。
前日に続き東証33業種の全ての業種が下落。下落率が相対的に小さかった5業種は(1)鉱業、(2)食料品、(3)石油石炭製品、(4)空運業、(5)情報・通信業。一方、下落率の大きかった上位5業種は(1)不動産業、(2)海運業、(3)パルプ・紙、(4)その他金融業、(5)銀行業。
個別材料では、今期経常8%増益・1円増配を見込み、自社株買いも発表したアルバイトT <2341> [JQ]、旭化成ファーマと創薬研究に関する共同研究契約を結んだラクオリア <4579> [JQG]、野村証が新規に「買い」としたUMN <4585> [東証M]、3月の売上高が2.6倍に拡大したサニックス <4651> 、ネット通販でアリペイによる決済を可能にすると報じられたヤフー <4689> 、SMBC日興証が「2→1」に格上げした東洋電 <6505> 、スマホにCDの曲を直接取り込める装置を発売すると報じられたアイオデータ <6916> [JQ]、上期経常を一転して8.3億円の黒字に上方修正したコジマ <7513> などが上昇。
一方、世界で600万台超のリコールを発表したトヨタ <7203> 、今期営業6%増益予想もコンセンサスに届かなかったファミリーM <8028> 、ドイツ証が目標株価を減額した三井不 <8801> と菱地所 <8802> 、5億ドルのユーロ米ドル建てCBの発行が嫌気された商船三井 <9104> 、東証が信用取引に関する臨時措置を実施した日本通信 <9424> [JQ]などが安い。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)マニー <7730> 、(2)サニックス <4651> 、(3)新日本科学 <2395> 、(4)ファンコミ <2461> 、(5)コジマ <7513> 、(6)東洋電 <6505> 、(7)HUG <3676> 、(8)サンケン <6707> 、(9)ニトリHD <9843> 、(10)ヤフー <4689> 。
値下がり率上位10傑は(1)ダイエー <8263> 、(2)キムラタン <8107> 、(3)ユーシン精機 <6482> 、(4)EPS <4282> 、(5)佐世保 <7007> 、(6)ファミリーM <8028> 、(7)三谷セキ <5273> 、(8)ヒトコム <3654> 、(9)カシオ <6952> 、(10)JBR <2453> 。
【大引け】
日経平均は前日比307.19円(2.10%)安の1万4299.69円。TOPIXは前日比24.12(2.05%)安の1150.44。出来高は概算で23億3441万株。値上がり銘柄数は116、値下がり銘柄数は1642となった。日経ジャスダック平均は1969.72円(27.56円安)。
[2014年4月9日]
(「株探」編集部)