【経済】【中国から探る日本株】清明節連休に日本ツアー参加者が大幅増、一部旅行社では倍増とも
きのう7日に3日間の清明節連休を終えた中国だが、国内外の旅行市場が活況を呈したもようだ。特に今年は、前後に数日の休暇をつなげて近隣国に旅行する人が増えたという。中国共産党機関紙の「人民日報」によれば、一部の旅行会社では予約段階で、日韓へのツアー申し込みが前年から倍増したと伝わっている。
中国現地の旅行社によれば、日本や韓国の「お花見ツアー」が近年人気を呼んでいる。また、これまで人気の旅行先だったマレーシアについて、今年は航空機の消息不明事件があったことから、その代替先として日本や韓国、台湾、香港を選ぶ人が多いようだ。
尖閣諸島問題や靖国神社の参拝問題など、政治面ではさまざまな対立を抱える日本と中国だが、中国から日本への観光客は増加傾向にある。日本政府観光局(JNTO)の最新統計では、今年2月の訪日中国人旅行者は前年同月比71.1%増の13万8400人を記録。6カ月連続のプラスとなり、2月としては過去最多を記録した。
2月は旧正月連休に当たったことも観光客の大幅な増加につながったが、現地では日本ツアーそのものへの関心も高まっているといい、日本国内の観光地や小売り・外食業界にとっては、来月の労働節(メーデー)連休にも期待が持てる状況となっている。
なお、清明節は中国のお盆に当たる祝日で、先祖のお墓参りを行う習慣があるが、近年では休日を生かして国内外に旅行する人が増えている。
《NT》
提供:フィスコ