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【市況】<魁> 銘柄レポート 3日続伸し長期線プラスかい離を回複、新年度相場に期待感

  28日、3月第4週末の東京市場で日経平均株価は前日比73円14銭(0.50%)高の1万4696円03銭と3日続伸した。3週間ぶりに週足陽線を引き、長期相場を示唆する52週移動平均線と200日線へのプラスかい離を回複。4月、新年度相場への期待感を高めて終了した。27日のNYダウが小幅続落し、NASDAQ指数は2月10日以来の安値となったことから、東京外為市場で円が対ドルで小幅な値動きにとどまるなか、売り先行で始まった。しかし、前日と同様に期末のドレッシング買いが指摘されるなか前場半ばから大引けにかけ2波の上昇波を描いた。

  TOPIXは9.62ポイント(0.82%)高の1186.52と5連騰した。ただ、52週線を3週連続で割り込んでの週末となった。4月相場入り早々に52週線を回複して上値を見据えた相場展開に転じることが出来るか?週明けの相場展開が注目される。業種別株価指数では全33業種中26業種が上昇し7業種が下げるにとどまった。前日は軟調推移となった金融関連だがこの日は値上がり率上位となり、内需関連は上げ下げが分かれ、輸出関連も値上がり率中位に3業種、値下がりが2業種と分かれた。素材・資源関連は海外商品市況高にも値上がり率下位となり、石油・石炭は続落した。
  値上がり率1位はその他金融で2.79%の4日ぶり大幅反発、2位空運が2.60%の続伸、3位には新年度相場への活況期待から証券・商品先物が2.37%の反発、4位倉庫・運輸1.99%の続伸、5位銀行は1.99%の反発だった。一方、値下がり率上位5業種は精密機器が0.46%の3日ぶり反落で1位、2位情報・通信0.31%の3日続落、3位繊維製品0.29%、4位石油・石炭0.25%のともに小幅続落、5位は紙パルプが0.20%の5日ぶり小反落で続いた。

  1部市場出来高は前日比3億9129万株減の21億9266万株と大幅に減少し、18日以来の低水準に後退。改めて様子見気分の強さを示唆させられた。売買代金も4397億円減の2兆351億円と1日で減少に転じた。さらに上値追いが続くかどうかは市場エネルギーの拡大が鍵だ。時価総額は全銘柄の4分の3が上昇したことから3兆3037億円増の421兆2834億円と5日連続で増加し、13日以来10日ぶりに420兆円台を回復した。25日移動平均騰落レシオは、値上がり銘柄が77%を越えたことから11.4ポイント高の103.9と大幅に連日で上昇し14日以来9日ぶりに100ポイント台を回複してきた。海外勢次第の相場展開ながら新年度相場への期待感を点して新たな週を迎えることになった。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)

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