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【経済】ダブル課税でガソリンは早めに入れたほうがお得


石油連盟の木村康会長(JX日鉱日石エネルギー会長)は24日の記者会見で、4月からの消費税増税を控えたガソリンの駆け込み需要について、「3月は前年同月比3~4%程度の需要増を想定しており、各スタンドにガソリンを行き渡らせるため輸送態勢に万全を期したい」と述べた。
約2万6000カ所の給油所が加盟する全国石油商業組合連合会は、消費税増税分を価格に転嫁することを申し合わせた「転嫁カルテル」を公正取引委員会に届け出ている。それに加え、ガソリン価格には4月から地球温暖化対策税が増税されるため、石油連盟などはレギュラーガソリンの全国平均小売価格は2月24日時点の平均価格158円を基準として、1リットル当たり約5円高くなるとの試算をまとめている。温暖化対策税とは、地球温暖化対策の財源確保のために石油・石炭・ガスなどの化石燃料の利用に対して課税されるもので、4月1日から1リットル当たり0.25円が増税される。
今月末に駆け込み需要が集中すれば、供給が間に合わなくなる可能性もある。石油元売り各社は、30日(日)も休まずガソリンを配送する予定だという。
木村会長はあわせて、ウクライナ情勢については現時点で直接影響は出ていないし、市場はグローバルで成熟しているためロシアからの供給が仮に止まったとしてもその影響は小さいとの見解を示した。しかし、日本は原油輸入量の7%をロシアに依存しており、経済産業省資源エネルギー庁が19日発表した17日時点のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は、ウクライナ情勢の緊迫化を受け2週連続値上がりし、1リットル当たり158円70銭と前週(10日)に比べ50銭高くなっている。
すでに石油連盟などが試算した基準価格より値上がりしており、1リットル当たり5円以上の値上がりは確実になりそうだ。週末の行列を避ける意味でも、早めに入れておくといいかもしれない。

《YU》

 提供:フィスコ

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