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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):太平洋セメ、菱洋エレク、大ガス、イーグル工

■太平洋セメント <5233> 380円  +17 (+4.7%)   本日終値
 太平洋セメ <5233> が大幅反発。日経新聞が11日付で「太平洋セメントの米国事業が2015年3月期に6年ぶりに黒字化する見通しだ」と報じたことが買い材料視された。報道によると「08年のリーマン・ショックで落ち込んでいた住宅着工が回復し、セメント需要が拡大する」という。足元は西海岸を中心に販売数量が伸びているほか、販売価格も昨年1年間で約1割上昇したことで利益率が改善するとしており、米国事業黒字化による収益への寄与を期待した買いが向かった。

■菱洋エレクトロ <8068> 1,200円  +33 (+2.8%)   本日終値
 10日、菱洋エレク <8068> が決算を発表。14年1月期の連結経常利益は前の期比2.3倍の20.7億円に急拡大し、従来予想の18.5億円を12.3%上回って着地。続く15年1月期も前期比20.4%増の25億円に伸びる見通しとなったことが買い材料。前期はパワー半導体など産業機器向けが収益を牽引。投資事業組合運用益の発生も増益に貢献。今期も産業機器向けが伸びるうえ、サーバーなどシステム情報機器の堅調を見込む。

■大阪ガス <9532> 425円  +9 (+2.2%)   本日終値
 10日、大ガス <9532> がアイシン <7259> 、京セラ <6971> 、長府製 <5946> と共同で家庭用固体酸化物形燃料電池の新製品を開発したと発表したことが買い材料視された。新製品は大幅なコストダウンを実現することができ、現行品よりも63万円安いの232万2000円で販売する。発売日は4月1日。高い発電効率に加え、スマートフォンとの連携で暖房設備の操作や情報の確認ができるなどの高機能化も図られている。

■イーグル工業 <6486> 1,794円  +28 (+1.6%)   本日終値
 10日、イーグル工 <6486> が14年3月期の年間配当を従来計画の14円→25円(前期は14円)に大幅増額修正したことが買い材料。従来予想は前期と同じ14円だったが、業績好調を背景に普通配で6円、創業50周年記念配で5円を上乗せする。増配による株主配分を重視する姿勢を好感した買いが向かった。

■ポールHD <3657> 1,584円  -179 (-10.2%)   本日終値  東証1部 下落率2位
 10日、ポールHD <3657> が決算を発表。14年1月期の連結経常利益は前々期比21.5%増の22.9億円に伸びたが、15年1月期は前期比4.5%減の21.8億円に減る見通しとなったことが嫌気された。前期はスマートフォン向けゲームのデバッグ業務の受注が増えたことに加え、パチンコ・パチスロといったアミューズメント向けデバッグも堅調だった。また、ネット看視業務はネット通販事業者からの受注が伸び、大幅増益となった。一方、今期業績については韓国子会社の設立、人件費上昇、市場競争が過熱傾向であることなどを考慮し、経常減益となる見通し。

■オリエンタルチエン工業 <6380> 176円  +50 (+39.7%) ストップ高    本日終値
 オリチェン <6380> [東証2]がストップ高。日経新聞が11日付で「工業用チェーンのオリエンタルチエン工業は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使った製品を3年後をめどに実用化する」と報じたことが買い材料視された。報道によると「部品同士の間隔が3ミリ程度の小型の製品で、医療機器の駆動部などの採用を目指す」という。高い強度と同時に、軽量化を求められる精密機器などの駆動部などの需要を見込むとしており、将来的な業績への寄与を期待した買いが向かった。

■日本鋳造 <5609> 213円  +50 (+30.7%) ストップ高    本日終値
 10日後場立会中に日鋳造 <5609> [東証2]が、究極の「熱膨張ゼロの合金材料」の実用化に成功したと発表したことが引き続き買い材料視された。開発したのは「LEX-ZERO(レックス ゼロ)」で、20-80度の温度領域で究極の低熱膨張性を実現する一方、既存の鋼材系や非金属系のゼロ膨張材料に比べて形状や寸法の自由度に優れる。材料の熱変形に起因する精度誤差を解消できるため、半導体製造・検査装置や液晶製造装置、超精密・微細加工、精密光学機器など幅広い分野での利用が期待できるとあって、業績への貢献に期待する買いが殺到した。

■ウェッズ <7551> 875円  +150 (+20.7%) ストップ高    本日終値
 10日、ウェッズ <7551> [JQ] が14年3月期の期末一括配当を従来計画の10円→50円(前期は1→2の株式分割前で50円)に5倍増額修正したことが買い材料。普通配当を10円→20円に増額し、新たに特別配当30円を実施する。13年9月末割当での株式分割を考慮すると、前期に比べ実質2倍増配となる。アルミホイールなど自動車関連卸売事業が好調で、今期の連結経常利益が2期連続で過去最高益を更新する見通しであることから、大幅な株主還元に踏み切る。配当利回りが6.9%に急上昇したうえ、期末一括配当の権利付き最終日が間近なだけに、配当取り狙いの買いが殺到した。

■エスケーエレ <6677> 780円  +42 (+5.7%)   本日終値
 10日、エスケーエレ <6677> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の1.23%にあたる14万株(金額で1億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11日から4月30日まで。

■省電舎 <1711> 2,319円  +116 (+5.3%)   本日終値
 10日、省電舎 <1711> が同社の100%子会社ドライ・イーがバイオガスプラント事業において、食品リサイクル事業を展開するゲネシス(非上場)と基本合意契約を締結したと発表したことが買い材料視された。今回の基本合意契約により、食品リサイクル業者は従来、飼料用にのみ収集する食品残さに加え、バイオガスプラントへ投入する食品残渣を新たに収集することで収集量の拡大が図れ、また、飼料向けの食品残さは栄養価が高く、メタン発酵に適していることから売電収入も大きく見込めると判断しており、バイオガス発電事業と食品リサイクル事業は親和性の高い事業モデルであると考えている。同社グループではこの事業において、日量60トン処理のプラントで500キロワットの出力の発電機を構え、年間1億1500万円の売電収入と設備利用料収入年間1億円を見込み、15年3月の売電開始を目指すとしている。

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