【市況】【↓】日経平均 大引け|日中の景気減速懸念、ウクライナ警戒で5日ぶりに大幅反落(3月10日)
日経平均株価
始値 15197.53
高値 15266.12(09:14)
安値 15088.11(12:37)
大引け 15120.14(前日比 -153.93 、 -1.01% )
売買高 18億7737万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆7523億円 (東証1部概算)
■本日のポイント
1.日経平均は5日ぶりに大幅反落
2.前週4日続伸で621円上げ、高値警戒感
3.中国貿易統計の輸出減、日本のGDP下方修正を嫌気
4.ロシアのウクライナ東部への介入拡大を懸念
5.売買代金は2日連続で節目の2兆円を割り込む
■東京市場概況
前週末の米国市場では、予想を上回る雇用統計が好感され、ダウは30ドル高と続伸し、約1ヵ月ぶりの高値水準となった。
一方、週明けの東京市場では、日経平均は153円安と5日ぶりに大幅反落した。
前週の4日続伸で621円上げたことで、目先の高値警戒感が台頭し、利益確定売りが優勢となった。
8日発表の中国2月貿易統計で輸出が5ヵ月ぶりに減少したことや、本日朝に公表された日本の10-12月実質GDPが速報値の年率1%増から0.7%増に引き下げられたことも、日中の景気減速懸念を誘った。
このほか、円安一服やロシアのウクライナ東部への介入拡大懸念、上海総合などアジア株安も相場の重石となった。
住友鉱 <5713> などの非鉄金属、LIXILグ <5938> などの金属製品、ガイシ <5333> といったガラス土石製品などの景気敏感株が下落。また、三井不 <8801> など不動産業、第一生命 <8750> など保険業といった脱デフレ関連株も安い。
日銀決定会合の結果発表(11日)、機械受注(13日)など重要イベントを控え投資家の様子見ムードは強く、売買代金は前週末に続いて節目の2兆円を割り込み、今年最低に落ち込んだ。
東証33業種のうち上昇は4業種。上昇率の上位から(1)建設業、(2)空運業、(3)精密機器、(4)海運業。一方、下落率の上位5業種は(1)不動産業、(2)石油石炭製品、(3)倉庫運輸関連、(4)非鉄金属、(5)鉄鋼。
個別材料では、今期経常を12%上方修正し、配当も2円増額した東洋建 <1890> 、訪日外国人の店舗誘導支援サービスを多言語化するフルスピード <2159> [東証M]、1→2の株式分割を実施するテックファム <3625> [JQG]、スマホ向けパズルアプリの配信を始めたコロプラ <3668> [東証M]、2000サイトを対象に「炎上」を監視するガイアックス <3775> [名証C]とホットリンク <3680> [東証M]、リドカインなどが欧米で特許承認されたメドレックス <4586> [東証M]、6期ぶりに5円復配する富士テク宮津 <6476> [JQ]、11-1月経常が48%増益で着地したカナモト <9678> などが上昇。
一方、60万株の公募増資などを発表したFUJIKO <2405> [東証M]、今期経常は19%減益を見込むユークス <4334> [JQ]、シティG証が「売り」を継続したアルプス <6770> 、野村による海外での220万株売り出しが嫌気されたJAFCO <8595> などが安い。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ランド <8918> 、(2)カーバイド <4064> 、(3)ネクシィーズ <4346> 、(4)アウトソシン <2427> 、(5)カナモト <9678> 、(6)東洋建 <1890> 、(7)渋谷工 <6340> 、(8)ガリバー <7599> 、(9)ユーシン精機 <6482> 、(10)ブレインP <3655> 。
値下がり率上位10傑は(1)星光PMC <4963> 、(2)日ガス <8174> 、(3)ニチレキ <5011> 、(4)日工 <6306> 、(5)高知銀 <8416> 、(6)キトー <6409> 、(7)チムニー <3178> 、(8)青山商 <8219> 、(9)松屋 <8237> 、(10)丸全運 <9068> 。
【大引け】
日経平均は前日比153.93円(1.01%)安の1万5120.14円。TOPIXは前日比9.36(0.76%)安の1227.61。出来高は概算で18億7737万株。値上がり銘柄数は550、値下がり銘柄数は1089となった。日経ジャスダック平均は2098.78円(3.73円安)。
[2014年3月10日]
(「株探」編集部)