【市況】4日の米国市場ダイジェスト:ダウは227ドル高、プーチン露大統領の発言を好感
■NY株式:ダウは227ドル高、プーチン露大統領の発言を好感
NYダウ ナスダック
終値 :16395.88 終値 :4351.97
前日比:+227.85 前日比:+74.67
始値 :16169.32 始値 :4327.85
高値 :16419.49 高値 :4357.21
安値 :16169.32 安値 :4327.54
4日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は227.85ドル高の16395.88、ナスダックは74.67ポイント高の4351.97で取引を終了した。ロシアのプーチン大統領が、ウクライナのクリミア半島を併合する意図はなく、軍事介入も今のところ必要性はないと発言したことで軍事衝突への緊張が大きく緩和し、終日堅調推移となった。また、バーナンキ元FRB議長が退任後初めて公の場で発言し、米国経済に概ね楽観的な見方を示したことも好感された。セクター別では全面高となり、特に運輸や各種金融の上昇が目立った。
百貨店のJCペニー(JCP)は、スタンダード&プアーズが同社の信用格付け見通しを引き上げたことで上昇。デルタ航空(DAL)は2月の旅客単価が4%増となったことを明らかにして上昇。ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)は、メジャーリーグ・サッカー(MLS)と公式スポンサー契約を結んだことを明らかにして堅調推移となった。一方で、家電小売のラジオシャック(RSH)は決算が予想を大幅に下回ったことで急落した。
大型株で構成されるS&P500指数は再び史上最高値を更新、ダウ平均株価も最高値まで1%に迫っている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル・円は102円25銭、プーチン大統領発言を受けてリスク回避が後退
ドル・円は101円82銭から102円27銭まで上昇し102円25銭で引けた。プーチン・ロシア大統領の発言「ウクライナでの軍事行動は最後の手段」、「軍事演習は終了」を受けて地政学的リスクを受けたリスク回避の円買いが後退。
ユーロ・ドルは1.3782ドルまで上昇後、1.3726ドルまで反落し1.3735ドルで引けた。ウクライナ情勢の緊迫が緩和し懸念を受けたユーロ売りが後退。ユーロ・円は、株高に連れ140円09銭から140円49銭へ上昇した。
ポンド・ドルは、1.6705ドルから1.6652ドルへ下落した。予想を下振れた英国の経済指標を嫌気したポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは、0.8830フランから、0.8879 フランへ上昇した。
■NY原油:反落で103.33ドル、ロシアの供給懸念後退で一時103ドル割れ
NY原油は反落(NYMEX原油4月限終値:103.33 ↓1.59)。ロシアとウクライナの軍事衝突が回避される状況となったことで、世界最大級の産油国ロシアの原油供給に対する先行き懸念が後退し、時間外取引から売りとなっていた動きが継続。寄り付近の103.96ドルが高値となり、その後一時102.85ドルまで下落した。
ロシアのプーチン大統領が会見で、「ウクライナに軍を送る必要はまだない」、「ロシアはクリミア併合を検討していない」と表明した。また、日本時間6日午前0時30分に米エネルギー情報局(EIA)の週報(週次石油在庫統計)発表が予定されており、持ち高調整的な売りがうながされた面もあったとみられる。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 16.73ドル +0.43ドル(+2.64%)
モルガン・スタンレー(MS) 31.10ドル +0.84ドル(+2.78%)
ゴールドマン・サックス(GS)168.73ドル +3.99ドル(+2.42%)
インテル(INTC) 24.61ドル +0.11ドル(+0.45%)
アップル(AAPL) 531.24ドル +3.48ドル(+0.66%)
グーグル(GOOG) 1214.91ドル +12.22ドル(+1.02%)
フェイスブック(FB) 68.80ドル +1.39ドル(+2.06%)
キャタピラー(CAT) 97.02ドル +0.71ドル(+0.74%)
アルコア(AA) 11.80ドル +0.18ドル(+1.55%)
ウォルマート(WMT) 75.13ドル +1.01ドル(+1.36%)
《KO》
提供:フィスコ