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【市況】日本株見通し:自律反発の域を脱せるか見極め、上方修正発表のトヨタにも注目


5日の東京市場はほぼ全面高商状になりそうだ。4日の米国市場ではNYダウ、ナスダックともに反発した。12月製造業受注指数が予想ほど落ち込まなかったことや、新興国通貨の値動きが落ち着いたことも投資家心理の改善につながったようだ。シカゴ日経225先物清算値は大証比355円高の14275円となり、日経平均はこの流れを受けてギャップ・アップからのスタートとなろう。

もっとも、日経平均は前日に600円超の大幅な下落となったこともあり、自律反発の域を脱せるかを見極めたいところ。また、ADR(米国預託証券)では主力大型株は軒並み上昇しているため、寄り付き後の動向が注目されよう。

トヨタ<7203>が4日大引け後に2014年3月期業績の上方修正を発表。営業利益を2兆2000億円から2兆4000億円に上方修正した。リーマン・ショック前の08年3月期の2兆2703億円を超え、6年ぶりに過去最高を更新する見通しである。しかし、コンセンサス予想の平均が2兆4850億円程度と好業績を織り込んでいる状況だ。ADRでは4%近く上昇しており、寄り付き後の動向が注目される。

そのほか、シャープ<6753>、パナソニック<6752>などの決算のほか、ソニー<6758>の「VAIO」ブランドのパソコン事業の再建報道、ファーストリテ<9983>の1月既存店の好調なども評価材料になりそうである。いずれも寄り付き段階で買いが集中するとみられ、買い一巡後の持続性などが投資家心理に影響を与えそうである。

5日の米国市場では1月のADP全米雇用報告、ISM非製造業景気指数などの経済指標の発表を控えている。連日で米国の動向に振らされるギャップ・スタートを強いられていることもあり、リバウンド狙いとは言え、積極的なポジションは取りづらいところであろう。

《TN》

 提供:フィスコ

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