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【特集】ダイコク電機 Research Memo(2):ホールコンピューターの次世代システム開発を開始


■2014年3月期第2四半期のトピックス

ダイコク電機<6430>は、今後3-10年を見据えた中長期ビジョンを打ち出している。詳細については、本レポート後半の「中長期成長戦略」で触れるが、10年後の連結売上高100,000百万円、経常利益10,000百万円をひとつの目安としている。そして、ビジョンの達成のために「既存事業のシェア拡大」「すそ野を広げる新規事業の育成」「大ヒット商品の企画製造」の3点を戦略の柱として打ち出している。

2014年3月期の第2四半期においては、このビジョン実現の布石ともいえるようなトピックスが複数あった。下記の通り、(1)ホールコンピュータの次世代システムの開発が進み、(2)パチスロ遊技機もヒットするなど、10年後の連結売上高100,000百万円、経常利益10,000百万円に向けて着実な歩みを確認できた。また、(3)カジノ分野への進出検討については、ビッグデータ分析に加えて長期的な事業展開に厚みを持たせる施策といえる。

(1)ホールコンピュータの次世代システムの開発が進む

まず、「既存事業のシェア拡大」への布石である。シェア拡大を実現する最大の柱となるホールコンピュータの次世代システムの数年後の発売を目指した開発をスタートさせた。

次世代システムは10数年ぶりの全面刷新となる。クラウドサーバーを活用し、パチンコホールの経営分析に必要なあらゆる機能をすべて揃えるという。

注目は、ビッグデータへの対応機能。ホールの来店客に関する膨大なデータを蓄積することに加えて、その解析結果から具体的にどのような対応を取ればより収益を上げられるようになるかといったことまで分析できるようになる。

同社はホールコンピュータではデファクトスタンダードを有し、すでに国内シェアの40%を持つトップメーカーだが、次世代システムを発売することによって、このシェアを50%まで拡大する計画。約3,000件に及ぶ既存のクライアントに対しても次世代システムへの入れ替えを促し、発売から数年をめどに入れ替えを完了させる計画も立てている。

ホールコンピュータを納入することによってコンピュータシステムと連動するCRユニットや景品管理POSといった周辺機器の納入にもつながる。周辺機器はCRユニットや、呼び出しランプなどパチンコ・パチスロ1台毎に設置されるため、ホール1件当たりの納入金額が非常に多くなり、収益に大きく貢献することが期待される。

また、同社独自の経営支援サービス「MIRAIGATE」のサービス内容の充実、それに伴うクライアントの利用増加も見込まれる。ハードの販売よりも、より利益率の高いサービス分野での収益拡大も同時に見込めると期待できる。

(執筆:客員アナリスト 柄澤 邦光)

《FA》

 提供:フィスコ

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