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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):スター精、ソニー、東芝、ダイエー

■スター精密 <7718> 1,365円  +125 (+10.1%)   本日終値  東証1部 上昇率7位
 8日、スター精 <7718> が決算を発表。14年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益が前年同期比5.9%増の18億円に伸びて着地したことが買い材料。小型プリンターのサーマル製品の販売が好調で特機事業の営業利益が83%増と好調で、工作機械や精密部品の不振を補った。直近3ヵ月の実績である9-11月期(3Q)の経常利益が前年同期比2.3倍の9.7億円に急拡大したことも買い気を誘った。

■ソニー <6758> 1,894円  +69 (+3.8%)   本日終値
 ソニー <6758> が続伸。日経新聞が9日付で「平井一夫社長兼最高経営責任者(CEO)は7日、スマートフォン(スマホ)事業で米国と中国に本格進出し、2年後に世界の年間販売台数を2倍に増やす目標を明らかにした」と報じたことが買い材料視された。報道によると、米国と中国の市場に経営資源を投入。現地の携帯電話大手と連携して、15年度に8000万台超とシェアで世界3位を目指すという。また、13年秋に海外で先行発売した新型ゲーム機「プレイステーション(PS)4」について昨年末までに販売台数が420万台に達し、2月予定の国内発売を勘案すると「13年度の販売目標500万台が上ぶれするのは確実で、計画の上方修正を視野に入れる」と伝えた。報道を受けて、スマホ躍進を原動力とするエレクトロニクスの収益改善やゲーム事業の成長によるソニー復活に期待する買いを誘った。

■東芝 <6502> 471円  +15 (+3.3%)   本日終値
 8日、東芝 <6502> がトルコの大手電力事業者のゾルルエナジー社から、トルコ西部に建設を予定しているアラシェヒル地熱発電所向けのタービン、発電機、復水器など発電設備一式を受注したと発表したことが買い材料視された。今回受注したのは、地中からの蒸気を直接利用する3万キロワット級のフラッシュ型発電設備と、沸点の低い媒体で加熱した蒸気を利用する1万キロワット級バイナリー型発電設備を組み合わせた4万キロワット級の発電システムで、同社としてはトルコで初の地熱発電設備の受注となる。発電システムの設備納入は14年10月、運転開始を15年10月に予定しており、受注による収益拡大を期待した買いが向かった。

■ダイエー <8263> 329円  -26 (-7.3%)   本日終値  東証1部 下落率4位
 8日、ダイエー <8263> が決算を発表。14年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常損益は90.4億円の赤字(前年同期は52.3億円の赤字)に赤字幅が拡大し、併せて、通期の同損益を従来予想の30億円の赤字→80億円の赤字(前期は36.7億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなったことが嫌気された。食品の価格競争激化に加え、採算性の高い衣料品販売が苦戦したことが赤字拡大につながった。

■藤倉ゴム工業 <5121> 1,400円  -66 (-4.5%)   本日終値  東証1部 下落率8位
 8日、東証と日証金が藤ゴム <5121> について9日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施すると発表したことが嫌気された。東証は委託保証金率を現行の30%以上→50%以上(うち現金を20%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%→50%(うち現金を20%)とする。信用規制による人気離散を警戒した売りが向かった。

■キヤノン <7751> 3,265円  -65 (-2.0%)   本日終値
 キヤノン <7751> が反落。日経新聞が9日付で「キヤノンの2013年12月期の連結営業利益(米国会計基準)は前の期とほぼ同じ3200億円程度と、従来予想(3600億円)に届かなかったようだ」と報じたことが嫌気された。報道によると、円安効果や事務機の好調はあったものの、スマートフォン普及の影響や海外需要の鈍化によりコンパクト機を中心にデジタルカメラの販売が落ち込んだという。同社は前期中に業績予想を2回下方修正していたが、さらに一段の下振れ観測が伝わったことで失望売りが向かった。

■日本精鉱 <5729> 335円  +26 (+8.4%) 一時ストップ高    本日終値
 日精鉱 <5729> [東証2]がストップ高。日経産業新聞が9日付で「日本精鉱は配線ケーブルなどに練り込む難燃剤向けに、レアメタル(希少金属)であるアンチモンの使用量を半分に減らした添加剤を開発した」と報じたことが買い材料視された。報道によると「アンチモンは中国からの輸入に依存しており、使用量を減らすことで調達リスクを軽減する」という。既存の添加剤より2割程度安くし、2-3年後をメドに樹脂加工メーカーに売り込むとしており、将来的な業績への寄与を期待した買いが向かった。

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