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【経済】ウォン高に韓国当局はピリピリ、サムスン電子の株価は7%超の急落に


前週末3日の外国為替市場では韓国の通貨ウォンが米ドルと円に対して下落。ウォン相場が対米ドルで2年ぶり、対円では5年ぶりの高値水準を付ける中、企画財政部(日本の財務省に相当)など複数の高官発言を受けてウォン売り介入への警戒感が台頭した可能性がある。

韓国銀行(中央銀行)金仲秀(キム・ジュンス)総裁は3日の講演で、オフショア資金の流れに対する監督強化方針をあらためて指摘し、「必要があれば金融および外国為替市場での“安定化策”を実行する」と強調。また、企画財政部の玄オ錫(ヒョン・オソク)長官は同日、市況の監視を強化する方針を示すと同時に「あらゆる強弱要因に翻弄(ほんろう)されるべきではない」と発言した。

韓国では企画財政部が通貨政策を指導し、韓国銀行が政策を実行するが、外国為替に携わる両機関のトップがウォン高への警戒感をあらわにしたことが投資家のウォン買い機運を一時的に削いだ可能性が高い。ウォン高は韓国の輸出企業にも打撃をもたらすと懸念されており、株式相場ではサムスン電子(005930/KS)の株価が前週1週間だけで7.2%急落した。

一方、足元での円相場下落は行き過ぎとの見方もあり、円安進行に一服感が出る可能性が高まっている。例年1月半ばから2月半ばにかけ、投資家が海外資本を本国に戻すリパトリの動きを強めるという季節要因も韓国の通貨当局を一安心させそうだ。

《RS》

 提供:フィスコ

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