【通貨】欧米為替見通し:米国11月雇用統計のポジティブ・サプライズに要警戒
本日6日の欧米市場のドル・円は、米国11月の雇用統計(失業率)と10月のコア個人消費支出(PCE)価格指数(インフレ率)に注目する展開となる。
伊藤公的年金改革有識者会議座長は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資産配分の変更を早めるように要請したが、GPIFによる外貨建て資産への投資増額は、米国連邦準備理事会(FRB)の金融政策には関係無く実施されることで、円売り材料となっている。
米国連邦準備理事会(FRB)の2大使命である「最大限の雇用確保=失業率」と「物価安定の促進=インフレ率」では、失業率が6.5%、インフレ率が2.5%というフォワードガイダンス(将来の金融政策指針)が示されている。
17-18日の連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(量的緩和縮小)の可能性は、失業率が6.5%へ近づくこと、インフレ率が2.5%へ近づくことで高まる。
11月失業率の予想は7.2%で10月の7.3%から低下、10月インフレ率の予想は+1.1%で9月の+1.2%からの低下が見込まれている。
米国11月の非農業部門雇用者数の予想は前月比+18.5万人であり、最大予想は+23.0万人、最小予想は+11.5万人と見込まれている。
非農業部門雇用者数が予想通りかポジティブ・サプライズならば、12月連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(量的緩和縮小)の可能性が高まることで、株式市場には短期的にはマイナス要因だが、中期的には、雇用情勢の改善によりプラス要因となる。
ドル・円は、日米金利差縮小観測から、103円50銭から106円にかけて断続的に控えているオプション・トリガーへの買い仕掛けの可能性が高まることになる。
【今日の欧米市場の予定】
17:15 スイス・11月消費者物価指数(前年比予想:-0.1%、10月:-0.3%)
22:30 米・11月非農業部門雇用者数(予想:+18.5万人、10月:+20.4万人)
22:30 米・11月失業率(予想:7.2%、10月:7.3%)
22:30 米・10月個人所得(前月比予想:+0.3%、9月:+0.5%)
22:30 米・10月個人支出(前月比予想:+0.2%、9月:+0.2%)
22:30 米・10月PCEコア価格指数(前年比予想:+1.1%、9月:+1.2%)
22:30 カナダ・11月失業率(予想:6.9%、10月:6.9%)
22:30 カナダ・11月雇用者数増減(予想:+1.25万人、10月:+1.32万人)
23:55 米・12月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:76.0、11月:75.1)
24:00 メキシコ中央銀行が政策金利発表(3.50%で現状維持の予想)
24:15 プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁、グリーンスパン前FRB議長が講演
05:00 米・10月消費者信用残高(予想:146億ドル、9月:137.37億ドル)
《KO》
提供:フィスコ

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