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【市況】概況からBRICsを知ろう~ロシア市場は3日続落、弱気な景気見通しなどで9月以来の安値


【ブラジル】ボベスパ指数 50348.89 -1.75%
昨日3日のブラジル市場は大幅続落。主要指標のボベスパ指数は前日比895.98ポイント安(-1.75%)の50348.89で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは4、値下がり68と売りが優勢。石油・ガスを除くすべてのセクターが下落し、中でも通信や資本財に売りが集中した。

中盤に前日の終値近辺まで回復したが、その勢いは続かなかった。ボベスパ指数はこの日、終値ベースで8月30日以来の安値を更新。予想以上の景気減速が警戒された。統計局は3日、7-9月期の国内総生産(GDP)成長率が前年同期比で2.2%に鈍化し、前期の3.3%を下回ったと発表。市場予想は2.4%だった。前期比ではマイナス0.5%と、前期のプラス1.5%と市場予想のマイナス0.3%を下回った。7-9期は投資の減少が主にGDPに響いたと分析された。減税や公共料金の上昇抑制、一部空港・道路の民営化など一連の政府努力が4-6月期で息切れになったと指摘された。

【ロシア】MICEX指数 1448.84 -1.66%
3日のロシア市場は3営業日続落。主要指標のMICEX指数は前日比24.42ポイント安(-1.66%)の1448.84で取引を終了した。指数の構成銘柄では値上がり、値下がり46と売りが優勢。MICEX指数はこの日、終値ベースで9月13日以来の安値を更新した。

朝方は狭いレンジで推移したが、その後は下げ幅を急速に拡大させた。弱気な景気見通しが圧迫材料。経済発展省は3日、2013年、14年の失業率がそれぞれ従来予想の5.7%、5.7%から5.8%、5.9%に拡大するとの見方を示した。また、ロシア経済のスタグフレーション(経済活動停滞と物価上昇の同時進行)が2014年末まで続くと予測し、2013年、14年、15年の成長見通しをそれぞれ従来予想の1.5%、3.0%、3.1%から1.4%、2.5%、2.8%に下方修正した。

【インド】SENSEX指数 20854.92 -0.21%
3日のインドSENSEX指数は4営業日ぶり反落。目立った悪材料が出たわけではないが、前日まで3連騰した後とあって、利益確定売りが優勢になった。また、経常赤字の大幅縮小にもかかわらず、この日の外国為替市場で通貨ルピーが対米ドルで軟調に推移したことも警戒要因に。とはいえ、今週公表される予定の地方選結果では野党陣営の躍進が期待されており、来年の総選挙で政権が交代するとの期待感などが相場の根強い下支え要因になった。

【中国本土】上海総合指数 2222.67 +0.69%
3日の上海総合指数は反発。売り優勢で始まったものの、その後はじりじりと上値を切り上げた。前日に続き、新規株式公開(IPO)の再開方針が朝方の売り材料。ただ、IPO再開は長期的には市場にプラスとの見方もあり、マイナスインパクトは徐々に織り込まれた。また、海外投資家によるA株買いが続いているとの報道も支援材料。本土A株の出遅れ感や中国の堅調な経済指標が海外からの資金流入につながっているようだ。

《FA》

 提供:フィスコ

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