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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):九電工、SUMCO、三井金、USEN

■九電工 <1959> 632円  +46 (+7.9%)   本日終値  東証1部 上昇率5位
 27日、九電工 <1959> が発行済み株式数(自社株を除く)の9.58%にあたる700万株(金額で41億0200万円)を上限に、28日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNet-3」で自社株買い(買い付け価格は27日終値586円)を実施すると発表。併せて、12月12日付で発行済み株式数の20.44%にあたる1696万6284株の自社株を消却する方針を示したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■SUMCO <3436> 964円  +51 (+5.6%)   本日終値
 SUMCO <3436> が続急伸。日経新聞が28日付で「SUMCOの2013年8~10月期(第3四半期)の連結営業利益は前年同期比1割以上増え30億円超となったようだ」と報じたことが買い材料視された。報道によると、パソコン向けを中心にシリコンウエハーの出荷が落ち込み減収となったものの、工場閉鎖や人員削減など合理化効果に伴う原価率改善や販管費の削減が寄与し増益を確保したという。11月以降も合理化効果が見込め、13年12月期通期(11ヵ月の変則決算)の営業利益見通しは従来予想を上振れる可能性が高いと伝えたことも買いに拍車を掛けた。

■三井金属 <5706> 293円  +15 (+5.4%)   本日終値
 野村証券が27日付で三井金 <5706> の投資判断を「ニュートラル(中立)→バイ(買い)」に引き上げ、目標株価を255円→340円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、生産再編の成果が実り、主力事業の一つであるドアロック、電子材料部門の電解銅箔などで海外拠点の収益改善が進展すると予想。機能材料などの収益も底堅く、今期に続き来期も素材業界の中では高い利益成長が期待できる状況になってきたと判断している。また、15年3月期予想基準のPERは10倍にとどまり、同業他社の平均12倍に比べ割安感があるとも指摘した。同証券では、14年3月期の連結経常利益は前期比35.9%増の220億円(会社側計画は214億円)と予想。続く15年3月期の同利益を従来予想の250億円→280億円、16年3月期を270億円→300億円にそれぞれ上方修正した。

■USEN <4842> 360円  +16 (+4.7%)   本日終値
 USEN <4842> [JQ]が大幅続伸。日経新聞が28日付で「ローソンはUSENと共同でスマートフォン(スマホ)向けに月額490円の定額音楽配信を12月3日に始める」と報じたことが買い材料視された。報道によると、ローソンの子会社ローソンHMVエンタテイメントと聴き手の好みの曲が流れる「ラジオ型」サービスを約550チャンネルで開始し、14年中に1000チャンネルに拡大する。このチャンネル数の多さとコンサートチケット販売などでの実店舗との連動により、NTTドコモ <9437> などの既存サービスとの差別化を目指すという。ローソンの集客力と1300万人のローソンHNV会員を生かし、3年で100万人の利用者獲得を目指すとしており、収益への貢献に期待する買いが向かった。

■サンケン電気 <6707> 645円  +17 (+2.7%)   本日終値
 サンケン <6707> が反発。日経産業新聞が28日付で「サンケン電気は2014年3月をメドに、次世代素材の炭化ケイ素(SiC)を使ったパワー半導体の生産を始める」と報じたことが買い材料視された。報道によると「山形県にある工場に専用の製造装置を導入。シリコン素材の現行品よりも電力損失の少ないダイオードなどを製造し、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)など車載用途を開拓する」としている。14年度以降に生産量を拡大する方針で、省エネ効果の高い次世代品の量産による収益拡大を期待した買いが向かった。

■三菱マテリアル <5711> 382円  +9 (+2.4%)   本日終値
 27日、三菱マ <5711> が保有する米ヘムロック・セミコンダクターの全株式を11月中に売却し、売却益約215億円を13年10-12月期連結決算で特別利益に計上すると発表したことが買い材料。同社では関連会社であるSUMCO <3436> 向けの原材料の安定調達を目的に84年に取得したものの、SUMCOの調達先が多様化しており、株式を保有する意義が薄れたと判断した。

■ダイヘン <6622> 458円  +10 (+2.2%)   本日終値
 27日、ダイヘン <6622> が電線ケーブルなどを使わずに送電する「ワイヤレス(無線)給電」に対応した電気自動車(EV)向けの電源を開発したと発表したことが買い材料視された。同システムは正確な「位置あわせ」が不要で、将来の「走行中給電」にも対応可能なkHz(キロヘルツ)帯からMHz(メガヘルツ)帯までの幅広い周波数に対応できるという。今後、大学などの研究機関や国内外の企業との協業を推進することで、さまざまな用途に対応できる電源システム開発を行い、新たな事業展開を図っていくとしており、将来的な業績への寄与を期待した買いが向かった。

■日医工 <4541> 2,136円  -233 (-9.8%)   本日終値  東証1部 下落率トップ
 27日に業績修正を発表。「今期配当を3.7円減額修正」が嫌気された。
 日医工 <4541> が11月27日大引け後(15:15)に配当修正を発表。14年3月期の年間配当を従来計画の32円→28.3円(前期は32円)に減額修正した。
  ⇒⇒日医工の詳しい業績推移表を見る
 同時に発表した「新株予約権活用増資で130億円を調達」も売り材料。
 
■セーラー万年筆 <7992> 70円  +30 (+75.0%) ストップ高    本日終値
 セーラー <7992> [東証2]が急騰。日刊工業新聞が27日付で「セーラー万年筆は日本治水と包括的事業提携を結び、水処理装置事業に参入する」と報じたことが買い材料視された。報道によると、日本治水(非上場)が開発した装置をベースに、同社のロボットメーカーとしてのノウハウを生かして商品化。第1弾の「アクアセーラ」は天然石を特殊加工して製造したセラミックスで水を抗酸化する装置で、電気や薬剤を使用せず、ランニングコストがかからない。マンションやオフィスビル、一戸建てのほか、東京五輪に向けた公共施設向け需要の取り込みも視野に入れていることから、五輪関連株として注目する買いも向かった。

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