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【経済】【中国から探る日本株】「LINE」5億人に立ちはだかる壁:アリババが参入、テンセントは海外強化


日本発のチャットアプリ「LINE(ライン)」の世界登録ユーザー数が今月25日、とうとう3億人を突破した。森川亮社長は同日開いたイベントで、「来年中に5億人」との次の目標を提示した。今後も成長を維持し、この目標を達成するには、強力なライバルのいる米国と中国でいかに戦うかがカギになるとみられている。

うち中国では、テンセント(騰訊)が圧倒的な存在感を放っている。今年7-9月期の決算報告書によると、同社のチャットアプリ「微信(ウィーチャット)」の月間アクティブユーザー数は2億7200万人に到達。世界での登録ユーザー数は10月に6億人を超えたとされている。今年8月には「微信」でのゲーム配信も開始し、一段とユーザー数を伸ばしている状況だ。

また、9月には、電子商取引最大手のアリババ・グループが参戦し、チャットアプリ「来往(ライワン)」を本格的に展開。登録ユーザー数は今月半ばの時点で、1000万人を突破した。アリババはテンセントに強い対抗意識を見せており、傘下のECサイト「淘宝(タオバオ)」について、「微信」からのリンクを“シャットアウト”するなど、強硬な手段に打って出ている。

このほか、LINEが強いとされるタイなどのアジア市場においても、中国勢が攻勢をかけている。先月の報道によると、テンセントはタイとインドのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)企業を買収。チャットアプリ事業の強化に向けた布石とみられている。また、同社は「微信」でのゲーム提供を海外版にも広げ、LINEに対抗する構えを示している。

《NT》

 提供:フィスコ

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