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【特集】G-7HD Research Memo(8):ミャンマー・ベトナムでの事業は長期的な視点で拡大


■決算動向

その他事業

2014年3月期は、めぐみの郷事業において若干の黒字を見込んでおり、その他事業全体でも黒字化を見込んでいる。めぐみの郷に関しては2014年3月期に4店舗の出店を計画しているが、このうち1店舗では従来とコンセプトを変えた店舗運営を行っていく。具体的には、野菜の機能性に注目した売り場づくりを行い、旬の厳選野菜とプレミアム感のある加工食品を取り揃えた高級感を持たせた店舗づくりを試験的に行っていく。また、2013年3月期より本格的に開始した自社農場も順調に拡大中。神戸市・西区でシイタケ栽培を行っているほか、兵庫県稲美町で来年春よりイチゴの生産を開始し、「めぐみの郷」に供給、11月から販売する。シイタケに関しては肉厚2cm、直径10cmほどのプレミアム生シイタケ「森の大王」が好評で、今後の更なる事業拡大が期待される。

また、G-7ホールディングス<7508>の海外におけるアグリ事業もミャンマー、ベトナムでスタートしている。ミャンマーでは現地の流通最大手City Mart社と2013年8月に合弁会社CMジャパンアグリミャンマーを設立(出資比率40%)。農産物の栽培・販売事業許可を取得した。11月よりビニールハウスの建設に着手の予定。面積は約1,152平方メートルでスタートする。日本から2,000株のイチゴ苗を輸出し、まず1万株まで増やす作業を行い、2014年11月を目途に現地のシティマートの店舗向けに出荷を開始する計画となっている。また、ビニールハウスの空いたスペースではホウレンソウや小松菜などの栽培も行い、2014年春の出荷を計画している。試験的な栽培は既に行っており、品質面など問題のないレベルであることは確認されている。

一方、ベトナムでは2013年7月にG7アグリベトナムを設立(出資比率80%)。菊の栽培を既に開始している。ベトナムは菊の輸入量でマレーシア、中国に次ぐ世界第3位の国であり、年間4,000万本弱が日本に輸入されている。G-7ホールディングスは18ヘクタールの農場用地を取得し、第1次計画として今回1ヘクタール(=1万平方メートル)を造成、うち1,536平方メートルで9月下旬より栽培を開始した。12月には日本に輸入し、めぐみの郷で販売される予定となっている。当面は年間12~16万本の販売を予定している。

ミャンマー、ベトナムでの事業はいずれもまだ規模が小さく、収益への寄与は数年後となりそうだが、長期的な視点で着実に事業を拡大していく戦略だ。


(執筆:フィスコ客員アナリスト佐藤譲)

《FA》

 提供:フィスコ

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