市場ニュース

戻る
 

【市況】日本株見通し:JPX日経400構成銘柄や高ROE銘柄に関心


21日の東京市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。20日のNY市場は、連邦公開市場委員(FOMC)議事録で数ヶ月以内の量的緩和縮小開始が議論されたことが明らかとなったことが嫌気され、NYダウ、ナスダックともに下落。シカゴ日経225先物清算値は大証比60円高の15160円、円相場は1ドル100円台での推移となり、朝方は買いが先行することになろう。

ただ、日経平均は今週に入って、小幅ながら調整が続いている。先週の急ピッチの上昇に対する過熱を冷ますという意味では理想的な調整だが、指数インパクトの大きい値がさの一角が支えている状況。買い一巡後は直近の戻り高値水準での攻防が続きそうである。

また、政府は20日、公的年金改革で最終報告書をまとめた。既に原案が伝えられていた通り、新指数「JPX日経インデックス400」を例に挙げ、TOPIX以外の株価指数の利用を推奨した。想定内ではあるが、JPX日経400構成銘柄のほか、高ROE銘柄へ関心が集まりやすい。もっとも、株式の基本ポートフォリオについては、6月に11%から12%に変更した投資比率はそのままであり、目先的には期待感が後退する格好にはなりそうである。

その他、日銀政策委員会・金融政策決定会合の結果と黒田日銀総裁の記者会見が予定されている。市場は期待感こそないだろうが、円相場が1ドル100円台を回復するなか、黒田日銀総裁の記者会見などで更なる株高・円安につながる材料が出されるかが注目されよう。

物色としては個人主体による材料株やテーマ株物色が中心になりやすい。なお、19日に新規上場のANAP<3189>は、20日に公募価格の5.1倍で始まったが、引けはストップ安となるなど、波乱含みに。20日上場のメディアドゥ<3678>とM&Aキャピタル<6080>ともに買い気配で終えているが、同様の展開になると、材料株物色についても慎重姿勢につながる可能性はありそうだ。

《TN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均