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【経済】アリババのIPO計画:香港との交渉を再開へ、引き続き上場先の第1候補に


中国の電子商取引大手アリババ・グループが香港での新規株式公開(IPO)に向け、当局との交渉を再開するもようだ。同社幹部はこれより先、香港上場を断念したと公言。米国上場の可能性が高まったとみられていた。

アリババは、同社独自の「パートナー制度」など、上場後も経営の独立性を維持できる制度を認めるよう香港当局に求めていたが、株主の公平な権利を重視する香港当局はこれを拒否。両社の交渉は物別れに終わったとされていた。しかし、先月末には香港の曽俊華(ジョン・ツァン)財政長官が上場規定の見直しに「オープンな姿勢」を持っているとコメント。アリババの上場実現に含みを持たせていた。

外電の最新報道によると、アリババは依然として香港を上場先の第1候補としており、米国上場計画はいったん白紙とする方針。アリババにとっては、上場企業に対する監督が非常に厳格な米国よりも、かつて傘下企業を上場させていた香港のほうが優先的な選択肢になるとの見方もある。

また、香港の経済界では、時価総額1000億米ドル超とされるアリババの大型IPOを受け入れるべきとの声も大きい。アリババと香港当局が互いにどの程度まで譲歩することができるかが、香港上場実現に向けたカギとなる見通しだ。

《NT》

 提供:フィスコ

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